地域をプロデュースする仕掛け人たちに聞く!「観光ビジネス」成功の秘訣とは?~加藤史子×桑野和泉×山野智久×樋渡啓祐
コメント
注目のコメント
手前味噌ピックで恐縮です。先日、福岡で開催されたグロービスの「あすか会議」で登壇させていただきました。
私の発言の中で、「お金を落としてもらう、というのを、そろそろ辞めよう」というのがあります。
観光で地域振興や地方創生の話になると、何度も頻出するワードが、この「お金を落としてもらう」なのです。
確かに、観光が地域経済の回復の打ち手になる、という認識があまりなかった過去には、地域住民も含めた共通認識の醸成という意味で、この「お金を落としてもらう」という表現は有効でした。しかし、観光立国推進基本法や、それに基づいて観光庁設置から、かれこれ10年が経つのです。
企業活動の現場では「客にお金を落としてもらう」という発想では競争力は生まれなくなっています。そうではなく、「お客様にとって何が価値か?」「他の商品やサービスと比べて、自分たちは何が違うのか?」を議論しています。
地域も、「自分の地域に来るお客様にとって何を価値として提供できるのか?」「それは、他の地域での体験と、どう違うのか?」を考え、『その、あくまで結果として』地域にお金が落ちる、ということに考え方を転換する時期に来ているでしょう。お題は観光ビジネスだったのですが、樋渡さんのモデレーションにより、「地方創生」へと話が進みました 笑。
地域にもよりますが、生き残りをかけて、都心部からお金を引っ張ってきたい地方は、わかりやすい目標として「地域での観光産業の活性化」を掲げています。だから、地方創生と観光はセットで語られることが多いのです。
観光産業の活性化を実現する手段の課題の根本は、 ①そもそもユーザー視点がないよね ②正しい目標設定ができてないよね とかがあげられるんじゃないかなー、とかを緩やかに話しています。お時間ある方はぜひ。これは生で見ましたが、示唆に富んでて面白かった。
行政主導の地域活性化策に失敗が多い理由について議論されていたくだりは特に。
この場の結論としては、ヒトとカネというリソースの使い方の下手さ、その下手さを生み出してしまう制度に原因があるという話だったと記憶している。
で、その解決策は?と質問をしたところ、樋渡さんから「横並びが大好きな行政の特性を逆手にとって、議員に他での好事例をネタに議会で突き上げさせること。そして、他での成功事例を知らない行政人も多いから耳打ちすること」というお話があった。