[ニューヨーク 13日 ロイター] - 8月の米卸売物価指数(PPI)が一転上昇したことを受け、終盤のニューヨーク外為市場はドルが上昇した。

連邦準備理事会(FRB)が次の利上げ時期を探る中、14日公表予定の8月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。

ドル指数<.DXY>が0.6%高の92.435。一時92.53まで上昇し、約1週間ぶりの高値をつけた。リスク選好の改善に伴い、ドル指数は今週上昇していた。PPI統計を受け、上昇が加速した。

ドルは対ユーロでも上昇した。ユーロ/ドル<EUR=>は0.68%安の1.1884ドル。主要なテクニカル水準とされる1.1950ドルを割り込むと、ユーロの下げが加速した。

英ポンドは中銀金融政策委員会の結果を翌日に控え、利益確定の売りが出て値下がりした。

米労働省が発表した8月PPI(最終需要向け財・サービス)は前月比0.2%上昇した。市場予想の0.3%上昇を下回ったが、7月(0.1%下落)からプラス圏に再浮上した。

米PPIについて、ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツの世界市場戦略責任者、カール・スカモッタ氏は「上昇に転じたこと自体、国内景気が基調的な勢いを保つことを示している」と指摘。「全体的な需要動向は非常に底堅く、実体経済の需要増大に物価が反応し出しつつある」と話した。

ドル高について、TD証券のシニア通貨ストラテジスト、マゼン・イッサ氏は、翌日公表のCPIが堅調な内容になるとの市場期待が一因とも指摘した。

ドル/円 NY終値 110.47/110.50

始値 109.94

高値 110.69

安値 109.95

ユーロ/ドル NY終値 1.1885/1.1888

始値 1.1985

高値 1.1989

安値 1.1874

*表を更新しました。

(表はロイターデータに基づいています)