東芝メモリー事業、米アップルがWD陣営への売却に懸念=関係筋
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注目のコメント
東芝メモリ社の売却ディール検討話の続編。
もし、アップル社が単独で東芝に大量資金を渡すというウルトラCが発動すれば違う景色も見えますが。。さすがにそれは無いですかね。
引き続き、
・本件は大変な複雑系で与件は7つもあり、総合的な判断が必要。
・変わらず「WD社連合案」が現実解。
の路線が濃厚と思われます。下記記事のコメントにて述べた通りです。
【参考記事:鴻海の東芝メモリ買収案、ソフトバンク、米アップルなど6社連合】
http://bit.ly/2xRjV9U
以下、上記に記載していないその他ポイントを補足してみます。
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・結論が出る日程について→9/13(水)
- 当日の取締役会で、売却先決定の意向を主要取引銀行に伝えた模様。
【参考記事:東芝メモリ売却先、13日に決定へ】
http://bit.ly/2xaTNto
・上場維持について→もはや維持に拘らないべき
- 維持の条件として、債務超過を2018年3月中に解消する必要あり。
- 独禁法に抵触する売却先の場合、各国の審査が終わらないと資金は入らない。もし期限までに債務超過解消できない場合、上場廃止へ。(中国の審査が長引くと6か月以上かかる可能性大。)
・東芝の財務状況について→債務超過/運転資金&投資資金不足=2兆円規模での資金注入が必須
- もはや債務超過だけでなく、通常運転資金+追加投資資金が全く足りない。
- 大きな資金調達の目処、銀行の借り換えがなければ資金ショートすれすれのジリ貧。
・半導体事業について→追加投資しないと技術競争力を失う
「NAND型メモリ業界」においては、サムスン電子が(3D NAND型フラッシュ技術で)その他競合企業を2~3年先行していると見られている。
故に、競争力維持のために数千億~1兆円規模の追加投資の必要性が示唆される。
【参考記事:NAND型フラッシュ「サムスン帝国」揺さぶる東芝変数】
http://bit.ly/2xgC6cC
・東芝メモリ社を売却せずに保持可能か→資金力不足で実質不可能
- 運転資金&追加投資の余裕なし。上場廃止してそのままIPO狙いというのも資金と時間的にそんな猶予なし。
- 故に、東芝メモリ社を売却せずにしのぐ案は、実質無理筋。売却する方が、事業成長性+従業員の雇用を守れる。結果、それが既存株主利益にもつながる。
-----メモリ独立IPO、東芝本体は上場廃止がやはりしっくりくる。
価値あるものがなぜ、価値無いものに足を取られるのか。
もはや見栄のせいとしか思えない。