シリコンバレーのベンチャーキャピタリストの狙い

シリコンバレーのベンチャーキャピタリストたちが、あるひとつの目的に焦点を絞った「上場ファンド」(publicly-traded fund)をつくろうとしている。
ひとつの目的とは、成熟したスタートアップが、新規株式公開(IPO)の場合に必要になる手続きを踏む必要なく、幅広い投資家から出資を受ける道を開くことだ。
8月23日付の米証券取引委員会への届け出によれば、このファンド「ソーシャル・キャピタル・ヘドソフィア・ホールディングス」(Social Capital Hedosophia Holdings Corp)は、IPOで投資家から資金を募った後、1社または複数の成熟したスタートアップに投資する計画を立てている。
特別目的買収会社(special purpose acquisition vehicle)と呼ばれるこのファンドは、持株会社の評価額を設定することで、投資対象となる非公開会社がIPOしなくても、投資家に株式を売買することができる。株価は市場の需要に応じて変動する。
ファンドの広報担当者は、米証券取引委員会の規則を理由にコメントを拒否しているが、Wall Street Journalが詳細を報じている。
持株会社のCEOを務めるのは、ベンチャーキャピタル「ソーシャル・キャピタル」のマネージングパートナーで、カリフォルニア州オークランドを本拠とするプロ・バスケットボールチーム「ゴールデンステート・ウォリアーズ」のオーナーでもあるチャマス・パリハピティヤ。
社長を務めるのは、ベンチャー企業「ヘドソフィア」共同設立者のイアン・オズボーン。役員には、ツイッターの元COOアダム・ベインが参加する見込みだ。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Sarah McBride記者、翻訳:ガリレオ、写真:3dts/iStock)
©2017 Bloomberg News
This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.