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DAZN開始1周年で100万契約突破。「テレビの大画面でスポーツ」を積極訴求

 スポーツライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」は29日、サービス開始1周年を迎えて記者説明会を開催。契約者が100万件を超えたことを明らかにするとともに、テレビデバイス対応の強化やコンテンツ獲得について説明した。

DAZN ジェームズ・ラシュトンCEO

 ジェームズ・ラシュトンCEOは、Jリーグだけでなく、海外サッカー、プロレス、テニス、ゴルフなどコンテンツを拡充してきたこと、そして27日のボクシング「メイウェザー VS マクレガー戦」が成功を収めたこと強調。サッカーについては、欧州5大リーグを網羅したこともアピールした。

コンテンツの拡充

 メイウェザー VS マクレガーが開催された27日を含む週末は、欧州サッカーや、F1ベルギーグランプリ、プロ野球、Jリーグなどのビッグマッチをあわせてプロモーションする「スポーツメガ盛りWEEKEND」と位置づけプロモーションを実施。大型イベントがある週に連動イベントなどを実施するもので、3カ月連続で展開し、「スポーツのDAZN」を印象付けていく。

8月25~27日はスポーツメガ盛りWEEKEND

 マルチデバイス対応については、8月にPlayStation 4/3に対応したことを紹介。またJリーグとのパートナーシップによる特別番組の制作や、約2,300店のドコモショップでDAZNを提案していることなどを説明。ドコモ向けのDAZN for docommoは50万契約を超えた「ポジティブなパートナーシップ」と語った。なお、DAZNの月額料金は1,750円だが、ドコモ契約者は月額980円。

 DAZNスタート後の1年間で約7,500試合、2,200万時間におよぶ配信を実施。デバイス別の利用状況は、モバイルが34%、PCが33%で、次いでタブレットの15%、STBの13%、テレビ4%、ゲーム機1%。

 スマートフォンとPCが多くなっているが、スマホやタブレットからの視聴時間は短かめで、スマホの場合は20時間/月に満たない。一方、テレビ(STB、ゲーム含む)は、視聴時間が長くなる傾向で、STB利用者は平均40時間を超えている。

テレビデバイスからの利用時間は長い

 DAZNは、当初から「テレビでじっくりスポーツを楽しむ」利用スタイルが基本と考えていた。しかし、スタート時に「いつでも、どこでもJリーグが見られる」というプロモーションを展開したことや、ドコモとのパートナーシップなどから、「モバイル向けのサービスという印象が強くなってしまったようだ(DAZN 日本社長 マネージングディレクター 中村俊 氏)」という。

 そのため、「テレビ見られるDAZN」をアピールする「ビッグスクリーンキャンペーン」を展開。8月27日から放送する、妻夫木聡と和田アキ子共演の新テレビCMもその一環で、友人とDAZN大画面を共有し、「スポーツを見るなら大画面」を印象付けていく。

DAZN 大画面で大興奮 篇

 なお、日本での人気スポーツは、サッカー、野球、モータースポーツ、バレーボール、テニス、バスケットボール、MMA、自転車競技、アイスホッケー、ゴルフの順。ドイツでは1位がサッカーで同じだが、以下バスケ、アメリカンフットボール、テニス、アイスホッケー、ダーツと続いており、国によってかなり人気スポーツが違うことが確認できる。

日本とドイツの人気スポーツの違い

 DAZNは、日本のほか、ドイツ、スイス、オーストリア、カナダでサービス開始しているが、日本のスポーツを海外へ展開する役割も担っている。JリーグがDAZNを選んだ一つの要因にも、海外でのJリーグ人気の拡大が期待されていた。ラシュトンCEOがその例に挙げたのが、7月にヴィッセル神戸に移籍した、元ドイツ代表ルーカス・ポドルスキ選手。ドイツのスターである同選手の移籍以降、ドイツからのJリーグ視聴が従来の約8倍に拡大。ドイツでのJリーグ認知拡大が始まっているという。

ポドルスキ選手のヴィッセル神戸移籍で、ドイツでのJリーグ認知が向上

 加えて、グローバル展開も強化。2020年までに東南アジアの2~3カ国でDAZNのサービス開始を計画しているという。

 会員数については「公開しない方針」としながらも、「大きなヒントとして、7桁(100万件)を超えた。ビジネスは軌道に乗り、さらに拡大していく」として、コンテンツへのさらなる投資や、パートナーシップの強化、スポーツファンとの交流に取り組む姿勢を強調。新たなコンテンツについては、「本当はこの場で発表したかったが、間に合わなかった。6~8週間以内に新しいエキサイティングな発表はできるはず」と大型コンテンツの追加を示唆した。

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