「Wiiの奇跡」から10年。帰ってきた「ザ・プラットフォーマー」
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興味深い特集。任天堂が人気を得ているのは、親目線で言うと「安心できる」ことが大きいように感じています。我が家のリビングを見渡すと2DS、3DS、Wii、Switchと任天堂のゲーム機が揃っているのですが、どれも安心して使える。特にSwitchのカートリッジは、子どもの誤飲を防ぐ為に安息香酸デナトニウムが使用され、舐めると酷く苦い味がします。ハードだけではなくソフトも、親が安心して子どもに遊ばせられるものばかり。
また、個人的には任天堂が国内外問わず人気を得ているのはローカライズ化が上手いことが一つの要因ではと思っています。例えば、日本で最近発売されたソフト「ドラクエ11」。販売本数は2日間で200万本とかなりの人気。しかし、米国では発売の予定もありません。ドラクエは米国の人にはウケないからです。一方で、ゼルダは非常に人気がある。細かいことかもしれませんが、その地域の研究をかなり昔から徹底的に行ってきたという印象です。
また、国内外共通で人気があるツールもありますね。
Switchの「おすそ分けプレイ」は当初ウケないと言われていました。ただ、どこに行ってもSwitchの画面を覗かれ、「一緒にどうですか?」と話すと皆さん「やった!やってみたい!」と言われて一緒に遊びます。今年3月にテキサスで開催されたSXSWインタラクティブでも、イベントの列に並んでいる際に米国人の友人がSwitchを遊んでいたところ、他の米国人から「おおお!Switch!!」と声を掛けられおすそ分けプレイをしてました。「予想」と「結果」が異なった例の一つですね。
追記: 若林克式さん
米国でドラクエを知ってる人、好きな人はいますが、ゼルダが圧倒的な人気です。発売当初はSwitch本体よりもゼルダの方が売れたそうです。ゼルダは日米同時発売だったのに対して、ドラクエは日本で最初に発売されています。このことからも、人気の如何一端が分かるかと思います。任天堂特集の取材で京都を訪れると、やはり「久しぶりに忙しくなってきた」といった声が聞かれました。新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が飛ぶように売れているからです。
ハードウェアで数々のイノベーションを起こしてきた京都生まれの任天堂は、秘密主義でもあり、どこかアップルと似た印象があります。また、古くからファブレス企業であることは、京都の「お茶屋」が外から仕出しも舞妓さんも連れてくるように、自前では工場を持たないという発想があるのではないか、といった声も聞かれました。
ダイバーシティの重要性が叫ばれる昨今、女性役員もいないし、投資家に追求されても現預金をたっぷり溜め込んだ財務スタイルも貫く任天堂。なぜかくも「My way」を貫き、そして独創的な商品を投入するという「賭け」に出られるのか。本日より1週間、任天堂特集をお送りします。よろしくお願い致します。この据え置きとポータブルを”スイッチ”できるという発想自体は今の世の中に明らかに必要なことだったと思います。今のアラフォー世代は基本的に任天堂と集英社に育てられた側面も大きいと思いますが、私の周囲を見ているとこの世代からも支持されている印象を受けます(Wiiやスマホゲームにはこの世代は惹かれていないと思います)。やはり仕事と家庭が忙しい世代はポータブルが好かれます。
敢えて残念な点を挙げるとすれば、やはり需要予測がここまで(嬉しい方向に)ずれてしまったことでしょうか。売れ筋ソフトの供給と重なっても尚、本体が枯渇化したことで、本来スイッチに関心を持つ層が離れたままになってしまわないかは心配ですね。年末にはこの状況が解消されているといいですね。