【新】イチローに自社パンツを履かせた男。小さな会社のPR術

2017/8/31
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第102回は、小さなアパレル会社ながらも、肌着業界に革命を起こす「包帯パンツ」を開発したログイン社長の野木志郎氏が登場する。
野木氏が開発した包帯生地のパンツは、体にフィットするのに、締め付けの違和感と蒸れがほとんどないという画期的な商品だ。
その動きやすさから、野球、サッカー、ラグビーなどの一流アスリートがこぞって愛用。「イチローにパンツを履かせた男」としても知られ、ビリー・ジョエルやロバート・デ・ニーロなど、内外の著名人にも愛用者を持つ。
なかでも、戦国武将の鎧をモチーフにした「甲冑パンツ」は、マドンナのバックダンサーの衣装にも採用され、その迫力満点の柄から話題沸騰。バイヤーが選ぶヒット商品「百貨店バイヤーズ賞(繊研新聞)」も受賞している。
野木氏は、カタログ販売大手「千趣会」の辣腕プロデューサーから独立。大手肌着メーカーの下請けとならず、「SIDO」というブランドを立ち上げ、ユナイテッドアローズの重松理社長を口説くなどして、独自に販路を開拓。間もなくスペイン、イタリアにも進出する。
野木氏はいかにして包帯パンツを考案し、著名人たちの愛用を勝ち取ったのか──
画期的な商品を生み出す方法論から、小資本ならではの宣伝手法、コネの作り方まで、小さな会社が大企業に勝つアイデアの数々を聞いた。