年収50億円を稼ぐインフルエンサーも……中国のeコマース事情
2017/8/10
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」（毎週月～木 9：00～13：00）と連携した企画「PICK ONE」（毎週月～木 11：10～11：20）をスタートしました。
10日は、メガネスーパーの川添隆さんが出演。「年収50億円の29歳、世界最強インフルエンサーの素顔」（WWD JAPAN）を題材に、中国のeコマース事情などについて解説しました。
中国のECサイトの特徴
サッシャ 今日は、「年収50億円の29歳、世界最強インフルエンサーの素顔」というトピックにフォーカスです。
寺岡 解説してくださるのはNewsPicksの公式コメンテーター「プロピッカー」の川添隆さんです。
川添さんは、現在は、眼鏡チェーンのメガネスーパーで、eコマース事業、オムニチャネル推進を統括されています。
川添 おはようございます。
サッシャ 今回の記事をピックアップした理由と内容について教えて下さい。
川添 これは、中国人のインフルエンサー、ジャン・ダーイーさんの記事です。
日本国内でも、インフルエンサーを活用したマーケティングは主流になりつつあります。ただ、海外と日本ではその使い方が違いますし、影響力は海外の方が強いと言われています。
その中で、50億円を稼いだということで、「桁違いのインフルエンサーがいるな」と思いピックアップしました。
本題の前に、中国のECサイト事情についてお話しすると、実はチャットでモノを売り買いするのが当たり前なんです。
サッシャ チャットで買えるんですか！
川添 その場で商品がどうなっているかを聞いたり、値切ったりするんです。そのため、ECサイトをやるうえでは、チャットをするのがある意味前提になっています。
サッシャ 昔で言うところの電話オペレーターの代わりにチャット対応する人が、たくさんいるということなんですね。
川添 その延長で、今はネット生中継、つまり動画で見せながらコミュニケーションをするようになってきています。
巨大な市場規模
サッシャ ジャン・ダーイーさんはめっちゃきれいな人ですね。どんな人なんですか。なぜインフルエンサーになったんですか？
川添 モデルをやられているみたいですね。フォロワー数も500万人くらいいるようです。
ただ、これ以外にも色んな記事を見たのですが、彼女自身の背景まで深掘りしている記事はなかなかなくて、謎も多いんですね。
ただ、彼女がここまでになった背景として、中国のeコマース市場の規模が、日本と全く違うことが挙げられます。
彼女が出展しているオンライン・ショッピングモールの「タオバオ」は、去年の流通総額が35兆円です。
CtoCなので、日本で言うところの「ヤフオク！」や「メルカリ」に近いと思います。
寺岡 これは、例えば彼女が「これがおすすめですよ」「この洋服が可愛い」と紹介すると、消費者が買うんですか？
川添 そういう影響力があるということです。
インフルエンサーの養成機関も
サッシャ 彼女は中国だけなんですか？ 他国にも広げようとしているとか。
川添 アジアの方に広げようとしているみたいですね。
また、インフルエンサーに関して言うと、中国ではネットライブ配信の養成所みたいなものがあるらしいんです。
基本は住み込みで、「トップセラーになるためにはこうやるんだ」と、ライブの配信をしながらノウハウを学ぶそうです。
実際、タオバオを運営しているアリババとしても、そこに注力していきたいと投資をしています。
そのため、一定のスキルを標準化するという点は、日本も学べる点だと思います。
寺岡 日本だと、芸能人が使ったり、おすすめしたりすると流行りますが、それが中国では一般のインフルエンサーなんですか？
川添 日本以外の海外だと、芸能人やモデル以外でも、比較的インフルエンサーとして活躍されている方がいらっしゃいます。
日本だと、インフルエンサーは事務所に入って、芸能人になるケースが多いですね。自分のブランドをつくる前に「商業化」するパターンが目立ちます。
サッシャ 日本だと、YouTuberが割と近いかな。HIKAKINや、はじめしゃちょーとか。
川添 そうですね。独自のブランドをつくりながら、上手くビジネスをしているので、一番近いかもしれないですね。
寺岡 日本でも、これから増えて行くんですかね？
川添 増えて行くとは思います。Instagramでも、インスタグラマーとして個人で活動されている人もいます。ただ、ここまで大々的には難しいかもしれないですね。
サッシャ なるほど。川添さん、どうもありがとうございました。
川添 ありがとうございました。
※本記事は、放送の内容を再構成しています。
今回のニュースをはじめとした川添さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
