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セレクトショップ「STUDIOUS」などを経営するTOKYO BASE谷社長のインタビュー。①前半はご実家の「松菱百貨店」の破綻について、②後半は経営思想について。

①「松菱百貨店」の破綻については、かなり赤裸々に、親族の確執も含めて語られています。「経営は遊びじゃない」という強い言葉も使っていたり…ここは「百貨店業態」の問題だけでなく、会社の債務を経営者が個人保証するオーナー系企業の構造的課題も見てとれますね。惜しむらくは、業態に囚われず、破綻ではなく撤退・業態転換への勇気を持てたら…ただ、これも社員の雇用などを考えると簡単ではありません。「言うは易し、やるは難し」です。自戒を込めて。

②経営思想については結構わかりやすく
・逆張り
・結果主義
の二つを貫いているという印象。
特に結果主義については、以前からかなり店頭のセールス力があると聞いていたので、

>私自身もお店の前で看板を持って、時にプライドを捨てながら、呼び込みをたくさんしてきました。
>ちょっと強引にでもお店に入ってもらって、自分たちの売り場をどんどん紹介してきた。

というコメントに原点を感じましたね。これも先ほどの「経営は遊びじゃない」から来る強さかもしれませんね。

このインタビューでは深く突っ込まれていない「原価率って具体的には何を原価と捉えているの?」とか「LVMHって本質的にどういうビジネスモデルを指しているの?」というテーマでもぜひ話聞いてみたいですね。同世代で上場(しかも東証一部!)まで行くほど勢いのあるファッションビジネス経営者は多くありません。私も頑張らねば!!
記事からは結構逸れるが、企業や業界を分析するときには財務諸表から入る。粗利率がどれくらいか、販管費がどれくらいか、それらの細目である減価償却費や人件費、広告宣伝費、研究開発費はどれくらいか、在庫量はどれくらいか。そこから、企業活動の付加価値がどこにあるか、売上が減ったり増えたりするときに、その増減と各項目がどれくらい変化しそうなのか(固定費・変動費分解を明確にはできなくても、ビジネスを理解していればある程度想像できる)。
製造業は販管費が一般論として小さい。例えばトヨタは10%程度。製造業を多く見ていた自分にとって、アパレル各社のときに50%を超えるような販管費比率は驚きだった。どちらも作る・企画する(製造を自社でやるかは別として)、そして売るということをやっているが、当たり前だがアパレルが半額OFFセールとかをやるのに対して、自動車は値引きといってもそんなにはしない。
でも、逆に多くの参入業者がある業界なので、それだけ売ることに力を入れなければ業態として成り立たないことの示唆。そのなかで定価で売る力、それを販売した方に還元することの両輪は、とても重要だと改めて感じた。
逆張り発想が面白い。原価率50%でも営業利益率が13.8%。今期は売上高100億円突破が確実。アパレル・小売りは若い経営者が少ないだけに、多くの「逆張りチャンス」がありそうです。マザーハウスなどのスタートアップがより増えてほしいですね。
どの業界にも、誰もが気づいているが手をつけていない「ひどい真実」が一つや二つあるものだ。

しかし、人間には「現状維持バイアス」や「近視眼バイアス」「同調性バイアス」があるため、長く業界にいればいるほど、そういったものを商慣習として受け入れてしまい、見過ごしてしまう。

STUDIOSの谷社長が「逆張り」するために、「業界人とつるまない」と決めたのも、そんなバイアスから逃れるためだと思う。

非常に勉強になった記事であった。

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・結局ビジネスモデルとして大きく勝つためには、一種の「逆張り」の発想が大事だと思うんですよね。

・実際にこの業界に入って、洋服の原価率の低さにはびっくりしました。いままで洋服好きの客として、1万円で買ってきたモノの原価は、百貨店であれば2000円とか、それ以下で作られていることがあります。アパレルって、とんでもなく詐欺商売だと感じました。

・すべてオリジナル商品にしたら、もっと高い原価率で、もっと良質な洋服を提供できるよねとも考えました。そこで原価率50%の洋服を作ろうと思ったのです。それが「UNITED TOKYO」です。

・原価率が高いという事実が、本質的な「広告」になりました。結局口コミで評判が伝わっていきました。ここにカウ(牛)のレザージャケットがありますが、これで価格は3万6000円です。おそらく他のファッションブランドが売ると、価格は7万〜8万円にはなります。
ご家族が経営者していた浜松の百貨店の終焉の話。結果主義で販売員に1000万円プレイヤーを出す話、広告、インフルエンサーに頼らずコストパフォーマンスの良さで勝負する戦略、読み応え充分のインタビューでした。
「百貨店」の終わりというテーマではなく、「アパレル業界再考」というテーマになってますね・・・STUDIOUS(ステュディオス)が百貨店から顧客を奪っているわけではなく、新しい顧客を創造している。

給与水準の話は非常に面白いです!
サービスの重要要素を担っているのに給与が安いという課題解決は、観光業、美容士や保育士の分野などにも必要であり、応用できそうです。
人材に先行投資をするという発想は経営センスが問われるなと感じます。
お金のトラブルで家族の縁すら、切れてしまう部分がシビアで勉強になる。
甘えは許さずに強くいきていかねばと再確認します。

逆張りというよりも、逆張りすることを意識せずに自分が疑問に思い、正しいと思うことをやり抜く姿勢が大事だと感じました。自分で考えて実践する。これに尽きる。
その分野が世間に認知されていない時は、ある意味つるむことで「共闘」し、業界全体を盛り上げていく力になっていくことになるので、必ずしもつるむことが全て悪いとは思いません。

その一方、その分野が社会的に確固たる地位を確立した後は、先行者の「つるみ」が既得権益化してそこに遅れて参加しても「もらい」が少ないことも。

これ、ファッション業界人もですが芸人さんにも言えます。ひな壇芸人全盛期にそこに参加しても80年90年代ほどの成功は得られにくいですし。

谷さんは百貨店というかつてのアパレルの本丸産業を肌感覚で知っていながらあえてその文脈に乗らなかった人。

お父さんがテレビタレントだったのに最初からテレビを目指さずユーチューバーを目指す感じでしょうか(笑)。

個人的にはそうやって競技種目をズラしていく戦略の方、好きです。
セールありきでプライシングするというアパレル業界の構造は絶対おかしいと思う。逆にその構造を壊せばチャンスになる。
日本のクラフトマンシップの魅力を国内外問わず広く発信していくという思想は、自社の経営と通じるところがあるので非常に参考になりました。現在はPBとして蔵元さんと商品開発を行なっていますが、いずれは酒蔵の取得を通じて、LVMHの酒部門を目指すという長期ビジョンを創業時から抱えています。

余談ですが、STUDIOUSは上場後半年くらい業績の拡大に株価がついていかず安かったので、数千万円単位で株を買ってました。まさに逆張り笑。