日本の市場経済を低迷させた、戦前の大臣の「ある決断」
NewsPicks編集部
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明治になり、政府は、株式取引所の法規あるいは商法をそれぞれ一旦制定したものの改変して施行します。新たなルールがビジネス慣行にフィットしなかったので調整期間を要したのです。法整備を経て、日本の市場経済はさらに発達します。
昭和初期、マーケットが活用されなくなります。原因は3つの歴史的ショックでした(金解禁の失敗、高橋財政の成功、満州経営・戦時統制経済)。なお満州経営・戦時統制については『「日本株式会社」の昭和史』を御参照下さい。
https://www.amazon.co.jp/dp/442230030X日本の市場経済を低迷させたという意味では、1998年に施行された日銀法改正で日銀の独立性を高めたこともそうでしょう。これにより日銀は「良いデフレ」というわけのわからない議論を振りかざし、金融緩和に対する消極姿勢が貫かれたことで、日本経済の低迷が長引いたことは説明するまでもないでしょう。
ここで取り上げられている井上準之助蔵相についての評価は当時の浜口雄幸首相とともに城山三郎氏の著書『男子の本懐』によって妙に美談に仕立て上げられてしまっていますが、当時の経済情勢からすると金本位制への復帰や清算主義に基づいた政策はデフレ不況を深刻化させてしまったわけですから、残念ながら全くもって失策であったとしか言いようがないですね。