ドライアイスなぜ足りない 背景に宅配とエコカー?
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ナフサクラッキングが減ったらブタジエン(合成ゴム原料)どうするの、というのは昔からある話だが、ガソリンとドライアイスは知らなかった。
ケミカルチェーンはバイプロダクト(副生物)の有効利用が重要。でもそれゆえに、依存度が高く、玉突きで影響がでると改めて感じる。供給側と需要側双方の事情がわかっておもしろいです。副産物なので一般に消費者への価格転嫁はされてこなかったのですね。
一方で思い出すのは葬儀で、遺体を運ぶ際に使うドライアイスは数万円取られたりします。最近は新しい事業者が出てきて少しづつ事情が変わってきているものの、様々なオプションで稼ぎ低稼動でも利益が出るようにするのが伝統的な葬儀業界。選ぶ側も価格比較や適正見積もりをする余裕もないですしね。
需給に合った適正な価格転嫁がされていくといいなと思います。【記事抜粋】
エコカーが普及するとドライアイスが足りなくなる――。脈絡がなさそうだが、原油からガソリンを精製する過程で発生する高純度の二酸化炭素(CO2)がドライアイスの原料と聞けば、納得できる。ガソリンとは対照的に、ドライアイスの需要は宅配便普及で拡大している。2つの変化によるゆがみが「ドライアイスは無料」という常識を崩そうとしている。
【所感】
この記事から分かる事を箇条書きにします。
➀共働き世代、ECの増加によりドライアイスの需要増
➁脱化石燃料(ガソリン消費量減)が進み、原料であるアンモニア生産が追い付かない
➂ドライアイスの無料配布がなくなる?
ドライアイスメーカーにとっては、需要増で嬉しいでしょうが、問題は原料のアンモニア生成ですね。
記事中では、ナイロンなどの原料であるアンモニアの需要は振るわない。合成繊維の生産拠点の海外移転が進んでいるからだと述べられています。
世界のアンモニア市場、輸入量、輸出量については、以下pdfで述べられています。
http://eneken.ieej.or.jp/data/6317.pdf
上記pdfで着目したのは、2012年の世界のアンモニア生産量の約84%が化学肥料の燃料に利用されている。
ドライアイス用に製造されるのではなく、化学肥料がメインで作られている事が分かります。
ドライアイスの需要が今後増加すれば、アンモニアの用途も変わる可能性があるでしょう。