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スリランカでも、中国の、港湾を押さえる戦略が実行に移されています。
中国は、2013年にすでにパキスタンのグワダル港の運営権を手に入れています。グワダル港は、ペルシャ湾のすぐ外側にあって、中東からのエネルギー資源海上輸送を押さえる、戦略的に極めて重要な位置にあります。
グワダル港は、もう一つ、地中海から、紅海、アデン湾を通って、アラビア海に出てくる、あるいは逆のルートを通る海上輸送路もにらんでいます。
さらに、スリランカ南部の港を運営できるようになれば、地中海を通る、アジアと欧州を結ぶ海上輸送路に対して、よりにらみが効くようになります。
一方で、孤立した港湾を軍事拠点化することは困難です。港湾のような非常に限られた狭い地域を軍事攻撃から防衛することが難しいのです。また、運営権を売っているとは言え、米国などとの関係を考えると、港湾を有する国も中国に勝手に軍事拠点化をさせないと考えられます。
それでも、港湾を押さえることが中国にとって重要なのは、中国が、海上輸送路を米国に遮断される可能性を懸念しているからです。そのため、中国は、「経済活動の海外展開には軍事力による保護が必要である」と考えます。
その保護を与えるのが、中国海軍です。ところが、中国海軍は、少なくとも2000年代半ばまで、艦艇は頻繁に補給を行う必要があり、また、母港以外での整備補給に深刻な問題がありました。
こうした状況から、中国は、補給等を行う港湾を自分で運営していたいのです。中国は、他国が港湾を運営していると、中国の艦船が自由に整備補給を行うことができなくなるかもしれないと恐れます。
よく「真珠の首飾り」と言われる、中国の港湾取得戦略ですが、海軍艦艇の補給を主たる目的としながら、その根底には、米国が中国の海上輸送路を遮断することに対する恐怖心と、中国海軍の補給に関する弱点があるように見えます。
中国は、地政学的に、あるいは中国の戦略にとって、重要な位置の港湾を押さえていますが、それでも、その数はあまりに多く、多額の予算を使い過ぎているように思えます。
ただ、これが単なる無駄遣いではないかも知れないのは、港湾の運営権獲得や港湾建設工事を行う国に対して、外交的な影響力も拡大しているように見えるからです。
いずれにしても、その経済力が、中国の影響力を海外に拡大する基盤となっています。
数年前、縁あってスリランカの北部地区を除きほぼ一周しましたが、中国が建設したという橋や道路、その他建物がスリランカにはたくさんありました。概ね地元の方は好意的に捉えていましたが、中国がなんらかの下心があってスリランカに近づいているのではと危機感を持っている人も。。。
アフリカといい、アジアといい、中国は確実に勢力地図を広げていますね。