【1分解説】”野戦病院”体質。「ヤクルト大低迷」の本質

2017/7/25
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
松浦静山の剣術書『常静子剣談』の一文で、かつてヤクルトの監督などを務めた野村克也氏が好んで使った言葉だ。いま、ヤクルトファンはこの言葉が胸に深く突き刺さっているに違いない。
今季積み重ねた借金28、5位・中日に9.5ゲーム差と大不振を極めるヤクルトからまたもショッキングなニュースが飛び込んできたのは、47年ぶりの14連敗が止まった2日後の7月24日だった(今季の成績は同日時点)。
日本ハムと投手同士のトレードが成立し、ヤクルトは2013年ドラフト1位の杉浦稔大を在籍4年目の途中で放出。代わりに2012年同6位の屋宜照悟を獲得した。
この不釣り合いなトレードの背景を掘り下げると、ヤクルトが負け続ける二つの理由が見えてくる。
真中満(右)はヤクルトが最後に日本一に輝いた2001年、現役選手として活躍。チームメイトだったラミレス(中央)は現在、監督としてDeNA、池山隆寛は楽天のコーチとしてクライマックスシリーズ出場を狙うチームで尽力