商売を当てるには“片足滑らせる”ことが重要だ
今回は、ソフトバンクの人型ロボットPepperの元開発リーダーで、現在はロボット・ベンチャー「GROOVE X」の代表・林要氏が登場する。
第1回:ペッパー元開発リーダーが挑む人の自己実現を助けるロボット
第2回:日本発のロボット産業が世界市場で勝てる理由とは
第3回:人はロボットに何を期待するようになるのか
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(引用)戦略ストーリーの起点には、その事業の提供する顧客価値の本質を凝縮したコンセプトがなくてはならない。
しかも、戦略の具体的な打ち手の一つひとつが「コンセプトから生まれ、コンセプトに還る」ようになっている。それが一貫したストーリーがあるということです。
改めて本当にそう思う!
文中にもあるけど、林要さんの開発は、人間の本質を見つめて幸せを感じる瞬間を生み出すためにロボットを作っているのだと思う。人間には古代から「孤独」がインプットされていて、孤独の解決は人間の永遠のテーマであること。
以前お話を聞いたとき、
「人間は基本的に不合理な生き物で、人間の行動決定は無意識が担う。だから人間みたいな ロボットを作っても役には立たず、非言語情報が重要。視覚聴覚に加えて、無意識領域をつかむことが鍵になる。人間の孤独とか承認欲求をデバイスを使っても埋めたくなるのは、個の問題ではない。それは生き残るための我々が身に付けた古来からの機能である。」
と話されていて、そうか、ビジネスは人の課題を解決したり、人の幸せを生み出すことなんだと、とてもシンプルで当たり前の事に気付かせていただきました。だから、楠木さんの対談はよりしっくり腹落ちしました。
ありがとうございました。
楠木先生の話は、いつもエキサイティングです。
「楠木 競争戦略を一言でいうと、他社との違いをつくるということ。すなわち、みんながいいと思う方向に行った時点で戦略としては筋が悪い。何かやろうと思ったときみんなが自然に賛成するようであれば、もうその時点で終わっていると。
そこが「戦略のジレンマ」で、このジレンマを乗り越えるところに戦略の本領がある。」
ヒトは過去から学びますが、同時に過去に囚われるわけです。
その影響を排除するための戦略とは、未来を見るために、その囚われがちなバイアスの逆張りをする戦略に他なりません。
<バイアスの逆張りをする人>
・過去や周りを見る→バイアスを探す→それに気づく→それの逆張りをする。
ここでは時に「自分がバイアスに囚われている」と気づく瞬間がありますが、それが興奮の最高潮です。
なるほど、みんなここでバイアスに掛かるのか!と。
これは、なんでも天邪鬼な人とも違います。
<なんでも天邪鬼な人>
・周りを見る→それの逆張りをする。
これでは当たるかどうかはクジのようなものです。違いはほんのワンステップですが、打率が随分変わります。
しかしそのバイアスの逆張りを組織で推進しようとすると、まさに「戦略のジレンマ」になり得ます。「何かやろうと思ったときみんなが自然に賛成するようであれば、もうその時点で終わっている」という楠木先生のご指摘を乗り越えるためには、スタートアップと言えども簡単ではありません。
人類を進化において、逆張り思考って凄く大事なんだなぁ、と思うんです。
全4回の連載、最終話です。
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