日欧EPA、大枠合意へ チーズ一部関税15年で撤廃
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農業の保護がどこまでできるかという本質の問題はさておき、ワイン好ききはありがたいです。日本は輸入ワインに対し価格の15%か1リットル当たり125円のどちらか低い方の関税を課しています。一般的な750ミリリットルボトルの関税は最大約93円です。EPAの発効で関税は即時に撤廃されるため、フランス産「ボルドー」「ブルゴーニュ」などのワインの価格が下がる可能性が高いです。
すでにEPAを結んでいるチリとの間では2016年現在5.8%に軽減されています。これが、2019年には0%になるわけですが、日本の輸入ワインは2015年にチリがフランスを抜いて1位になり、今も1位です。私は単純に同じ値段ならチリワインを買うことにしていましたが、これからはさらなる一考が必要になりそうです。日本にとっては自由貿易推進はポジティブなのでしょうが、その一方で対外的に関税を廃止していこうという戦略自体が「関税同盟としてのEU」の意味を薄れさせるのも事実です。非常にラフに言えば、「加盟国でなくとも加盟国と低い関税と貿易できる」のであれば、部分的には「EUに加盟する意味」が薄れるでしょう。ブレグジット交渉の焦点が定まらない今、EUの自由貿易戦略はとりあえずこの辺で立ち止まった方が良いようにも感じます。
われわれの所得が伸び悩んでいる中、食材の値段は上がっているんだから、関税が撤廃されて消費者はモノが安く買える、こんな大きなメリットがあるんだから15年なんて悠長なこと言っていないで15秒で撤廃してほしいです。
どうしても国内の酪農家を保護する必要があるのであれば、スイスのように補助金支給による直接保護に乗り出せばいいと思います。
アルプスの少女ハイジが出てきそうなスイスの高原で牛がモ~と鳴いている牧歌的な風景も実はビジネスとしては非効率な農業で、政府による補助金によって「スイスの代表的な風景」を維持しているとのこと。
つまり、あの風景(観光資源)が消えてなくなったら、世界中の人たちが抱いているスイスのイメージが壊れてしまうから、政府が支えているというわけです。スイスの農業は実は「観光業」なんですね。
岡山県の吉田牧場(吉田全作さん)のチーズや群馬県でビルさんがつくるチーズは、安い輸入品が入ってこようが高い価格をつけようが売れるんですから、日本の農業は、そんな頑張っている人、これから農業を目指す若い人たちを支援するしくみで対抗すべきでしょう。
チーズだけでなく、バター、はちみつ、スパイスなんかもとっとと関税を撤廃してほしいです。