【田原総一朗】いかに「官僚たち」は力を奪われて来たか

2017/7/8

官僚に苦慮した歴代政権

「いかに官僚の力を抑えるか」
これは戦後の長きにわたって、歴代首相が頭を悩ませてきた問題だった。それだけ、長い間、官僚の力がありすぎると、政治家たちは思っていた。
各省庁の事務次官が集まる事務次官会議があった時代は、この会議で、取り上げられなかった問題は、大臣による閣議で取り上げるわけにはいかなかった。つまり、官僚たちが閣議で取り上げられるべき、議題を決めていたということだ。
そのような時代が長く続く中で、これを「なんとか変えないといけない」と動いた首相の一人が、橋本龍太郎(1996〜1998年)だった。彼は、行政構造改革を通して、いかに官僚主導の体制を変えるかに手をつけた。