関西ピッカー仁木遥俊さん:NPはビジネスパーソンの知見の宝庫

2017/6/17
NewsPicksで活躍中のピッカーさんをご紹介する連載、23人目は仁木遥俊さんにご登場いただきます。
ネット通販大手の物流マネジメントに携わってきた仁木さんは、物流や小売に関するコメントに定評のあるピッカーさんです。最近はご結婚や転職、そしてお父さんにもなられて、人生のステージが変わっていく様子を、コメントにつづられていました。
仕事もプライベートも「今、人生が一気に変化しています」と話す仁木さん。新しいことに挑んだ理由、オフ会を成功させる秘訣など伺いました。
NPにあふれる人間味が好き
──仁木さんには2014年10月からご利用いただいていますね。使い始めたきっかけから、まずは聞かせてください。
それが、まったく覚えていないんですよ。経済ニュースがまとめ読みできるといいな、という軽い気持ちだったのではないかと。
当時は電車通勤で、片道1時間かかっていましたので、その時間を有効活用できればと思い、日経電子版やグノシーなどとともに使っていました。
──ほかのニュースメディアやサービスとの違いを感じますか?
手触りのあるコメントが読めて、画面の向こうにいるピッカーさんの魅力が伝わってくることで、「人間味」が感じられるところではないでしょうか。
そして、まったく基礎知識のないニュースも、現場を知るピッカーさんが解説コメントを書いてくれて勉強になる。いつしか自分も発信側に回って、コメントを投稿するようになっていました。
普段はマジメなことを書いている方でも、ニュースによってはおちゃめな一面を披露してくれると、ぐっと親近感が湧きますよね。そのうちに、実際に会って話してみたいと思うようになりました。
仁木遥俊(にき はるとし)
東京大学農学部在学中はアメフト部で活躍。2011年に卒業後、住友商事に入社し、国内外ネット通販事業の事業計画策定や、上海での事業立ち上げに従事。中国から帰国後、子会社である爽快ドラッグに出向し、物流現場責任者として大阪の既存倉庫の運営、新設倉庫や物流受託事業の立ち上げ、各種資材購買決定等に4年従事。2017年にビザスクの大阪支社長として、ビジネスパーソンの知見共有からイノベーションを起こそうと奮闘中。
ファーストキャリアで貴重な経験
──仁木さんは大学卒業後、新卒で商社に入社し、子会社でネット通販大手の爽快ドラッグの物流マネジメントをされていたそうですね。
最初はネット通販事業の事業計画策定や、海外事業の立ち上げなどに携わり、入社2年目で爽快ドラッグに出向しました。
そして、物流センターの現場責任者として、倉庫で起きる問題の解決を行ってきました。
一例を上げると、ネット通販はセールが頻繁に行われ、受注には大きな波があるので、物流側がその変動についていけない時があります。それに伴って大小様々な問題が起きるのですが、解決策を打ちながらスムーズに回すべく、再発防止に努める立場でした。
──やりがいは、どんなところにありましたか。
爽快ドラッグは売上が年率20%以上で伸びる、成長著しい会社でした。倉庫も最初は大阪のみでしたが、神奈川にも作ることになり、「細かいオペレーションづくりはよろしく!」と任されて、現場に向かったこともありました。
振り返ってみると、現場責任者として矢面に立ちながら、問題解決と仕組みづくりにしっかり取り組めた、得がたい経験でしたね。
知見のつながりにニーズあり
──そんな仁木さんから「転職しますと発表があったのは、昨年末のことでした。祝福コメントが数多く寄せられましたね。
転職先は「ビザスク」というサービスを運営するスタートアップです。個人のビジネス知見と、情報のニーズやビジネス課題を抱える企業をつなぐ「スポットコンサル」を提供しています。
NewsPicksが魅力的に感じられるところは、どのビジネスパーソンの皆さんも大変貴重なナレッジをお持ちであること。それを惜しげもなくコメントで共有され、知見を提供しあい、交換できる場になっているところだと思います。
ビザスクへの転職の決め手になったのも、こういう知見がつながれば、企業の課題解決に大きなポテンシャルがあると感じたことです。私自身、自力で解くのが難しい課題を前にしたとき、「詳しい人に話を聞きたい!」と感じたことがあり、それを叶えてくれると思いました。
もうひとつには、関西を元気にできると思ったこと。
私も大学進学まで京都府で育ち、前職も大阪で、妻も関西人です。
これは物流に携わった経験からも思うことですが、人口減少社会を迎えるにあたって、とりわけ地方は、さまざまなインフラを維持するのが難しくなります。でも、ナレッジを共有するインフラがあれば、叡智を結集してよりよい課題解決の方法を編み出せるかもしれません。
ビジネスパーソンのための業務知識を共有するプラットフォームづくりは、社会的に意味があると思いました。
──NewsPicksには経験豊富なピッカーさんも多いので、アドバイスをする側になることに関心のある方も、いらっしゃるかもしれません。
アドバイザーは何人ぐらいいるのでしょうか?
アドバイザーとしてご登録いただいているユーザーは3万6000人です。35歳から45歳のビジネスパーソンが中心で、現役世代が7割、企業OBやフリーランスの方が3割という比率です。
アドバイザーからは「自分の経験が、誰かの役に立つのは嬉しい」や、「アウトプットすることで自分自身の知見を整理して学び直せる」といった感想をいただいています。
──ちなみに、どんな領域のアドバイザーが人気ですか?
業界や業務の偏りは少ないのですが、共通するのは「現場感覚のある情報をお持ちの方」であることですね。
たとえば新規事業の担当する方から、特定の市場に向けたサービスや商品を開発する際、マーケットの中にいるからこそ見える課題や特徴について教えてほしい、というご要望をいただきます。
あとは、社内改革をするにあたって、他社の取り組みを知りたいという声も多いです。どんなコンセプトでルールづくりをし、どんな哲学にもとづいて、何を優先したのか。実際に取り組んだ方の話が聞きたい、というニーズもありますね。
「ビザスクの大阪オフィスは私一人です。というのも、「ビザスクが大阪で活動することに意味があるはず!」と主張したら本当に「大阪オフィス作ろう!」と言われて。そうなるともう、「頑張ります!」としか言えないですよね(仁木さん)。」
自分の言葉で、短くまとめる
──知見の共有という観点で、仁木さんもNewsPicksに価値を感じてくださったのだと思います。ご自身では、社名や実名を明かしてコメントすることに、ハードルはありませんでしたか。
たしかに最初は迷いもありましたが、前職にもSNS利用のガイドラインがありましたので、それに抵触しない形であれば問題なかろう、と。
ただ、業務で知り得た情報はオープンにできませんから、公開情報をベースに論理的に展開するタイプのコメントを心がけています。
たとえば、下調べして見つけた情報のURLを紹介することで、皆さんの理解の一助になれたらと思いますし、コメントの根拠を示す意味もあります。
──所属先のガイドライン以外に、コメントするときに気をつけていること、マイルールはありますか?
最近は2つのことを意識しています。
ひとつは、自分の言葉で語ることですね。
私自身が「気づきの多いコメントだな」と思うのは、仕事でも趣味でも、コメントを書いた人の実体験に基づいたものです。読む側にとってもプラスですし、書く側としても、体験から得たことを言語化するのは有意義だと感じています。
もうひとつは、できるかぎり短くまとめること。
スマホで利用する方が多いと聞きますので、読みやすさを考えて、3行程度にまとめるようにしています。言い回しを短く書き換えたり、不必要な言葉をガリガリ削ったりして、自分の考えを完結に書くようにしています。
私自身、それほど語れることも多くないのと、短文のほうが読みやすく、皆さんLikeボタンを押しやすいのではないか、という邪な気持ちもあります(笑)。
フラットに楽しめるオフ会に
──仁木さんといえば、オフ会の幹事役として、ピッカーさん同士の交流を積極的に設けられている印象です。
今年5月にはバーベキューオフ会を開催し、70名以上のピッカーさんが参加くださいました。
そもそものきっかけは、NewsPicksをつうじて出会ったピッカー友だちの、短パン君ことA. Taharaくんと「やろう!」と意気投合したこと。彼とは家がご近所で、私が結婚して新生活を始めるときに引越しを手伝ってもらったり、余った家電を譲ったり、今やNewsPicksの枠を超えて付き合いがあります。
そんなTaharaくんと、近所にバーベキュー場があるので集まろう、と参加募集をしました。
当初は人数を30人に設定したのが、一晩で埋まってしまい、追加に追加を重ねて結局70人規模に。70人のバーベキューって、いったい肉はどれぐらい用意すればいいんだろう、と思いますよね?
結果、皆さんと15キロ分の肉を平らげました(笑)
──オフ会レポートも拝読しました。この規模を仕切れるのはすごいですね。
むしろすごいのはNewsPicksに集まるピッカーさんたちです。
皆さんとても協力的で、そこに甘えさせてもらいました。
たとえば名札の作成や当日朝の準備、受付や調理、そして撤収に至るまで、どんどん手を貸してくださったことでスムーズに進みました。非常にありがたかったです。
──どんな下準備をしたか、その反省点もレポートにまとめられていました。
皆さんが到着したときに、肉とお酒が届いていて、機材がセットされていれば始められる。あとは参加費を回収するオペレーションさえ整っていれば、どうにかなると思っていました。
このへんは、物流の仕事で鍛えられた、要所を押さえる力が活かせたのかもしれません。
オフ会レポートについては、楽しいレポートは上手な方がいらっしゃるのでお任せして、私なりにほかの方の役に立つものを書きたいな、と。
小さな知見でも、オープンにして共有することに価値がある、というのがビザスクの世界観でもありますので、ビジネスではないですが、実践してみました(笑)
全国各地のバーベキューオフ会幹事が参考にしてくれたら嬉しいです。
──参加者の皆さんが楽しめるようにする秘訣は?
「気軽に参加できる会」をコンセプトにしました。
その点で、手間はかかりますが、バーベキューにしてよかったです。上座下座もありませんし、ワイワイガヤガヤした雰囲気が出しやすいですしね。
また、今回はご家族での参加もOKにして、我が家も妻と生後2か月の息子とともに参加しました。幹事役のTaharaくんと私には、そういうリラックスしたスタイルが合っているし、何よりも自分たちが楽しめました。
細かいことは意図的に気にしない
──転職もなさって、ご結婚やお子さんの誕生もあって、2017年は変化の多い年になっていますね。人生の岐路にあるピッカーさんに向けて、アドバイスはありますか。
何かをやろうとする時に、やらない理由もいろいろ思い浮かぶでしょうが、ブレイクダウンしてみると、実は小さなこだわりや気の持ちようだったりします。
極端な例を持ち出して「○○になったらどうしよう」と不安になったり、「××でないといやだ!」の××が全く致命的でなかったり。
アタマで考えて「死にはしない」と分かり、多少の逆境でも「やり遂げたい」という気持ちが湧いてくるなら、それはやる価値があることだと思います。
多少気になることがあっても、意図的に無視する(笑)。
やる前から考えすぎたところで、いいことはありませんから。
それに、ちょっとぐらいの失敗があったところで、気にしているのは自分だけ。ほかの人はすぐ忘れますしね!
仁木さんのおすすめピッカー
「オススメしたいピッカーさんがたくさんいらっしゃるので、今回は「一度もお会いしたことがなく、物流関連ニュースで注目しているピッカーさん」に絞ってご紹介します(仁木さん)。」
現場からリアルタイムで届けてくださるコメントは、希少性の高い情報が多く、読むと好奇心が揺さぶられます。いつかお目にかかってみたいピッカーさんです。
同じ「物流」に関するニュースに対して、ネット通販側とは異なる切り口でコメントくださる小池さん。運送会社の経営者の目線から見る「物流」は、気づきが多く勉強になります。
ネット通販関連の必読ニュースは、林さんをフォローしておけば漏れがない、といっても過言ではありません。バイヤーさんの林さんもまた、私にとっては"お隣さん”のような親しみを感じる存在。共感できるコメントが多いです。
小野 編集後記:
週末にご自宅からビデオ通話に応じてくださった仁木さん。奥様に見守られながら(?)のなごやかな取材で微笑ましかったです。
ビジネスパーソンの知見共有をめざすという意味では、ビザスクもNewsPicksもアプローチは違えど目指す方向は一緒ですね。そんな”お隣さん”として、関西からの仁木さんの発信を楽しみにしています。
それと、仁木さんに「細かいことは気にしない!」と背中を押していただいたので、ロサンゼルスのピッカー懇親会でもバーベキューに挑戦してみます。オフ会レポート、さっそく参考にさせていただきます。

【イベント告知】

「NP”コンフィデンシャル”」に連動する懇親イベントの、ご参加者を募集中です。今後もさまざまなご専門や共通項をお持ちの方を、イベントをつうじておつなぎしたいと思いますので、お楽しみに!
6月25日(日)ロサンゼルス
7月13日(木)スポーツ×ビジネス
7月19日(水)企業の人事