【図解】東大物理学者が説く変革期を生き抜く創造力とは

2017/6/12
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第87回(全5回)は、東京大学大学院教授・理論物理学者の上田正仁氏が登場する。
上田氏は、東大で量子の理論研究に取り組む物理学者だが、2012年から2年間、駒場キャンパスの教養課程で文系の学生も対象とした「自ら考え、創造する力」を鍛える方法を教える講義を開講。
「学生のみならず、社会に出た人が一様に直面する共通の困難と、それを乗り越える方法を説いた」という講義は、心揺すぶられ、立ち見が出るほどの反響を呼んだ。
上田氏が本講義で説いた創造力の話は、科学的な発見を成し遂げる方法論だが、それは同時に、先の読めない変革の時代を生き抜く力でもあるという。
上田氏は創造力を「問題を見つける力」+「解く力」+「諦めない人間力」と定義。それぞれの力を身につけていくための具体的な方法を説明している。
創造力とは、まだ誰も認識していない重要な問題を発見し、独自の解き方を編み出し、諦めずに考え続けること──。
それは難しいことに思えるが、「方法論(スキル)を知って、訓練することで誰もが身につけられる」と上田氏は断言する。
イノベーションを起こす人材が求められる今、改めて上田氏に「創造力とは何か」、「どうすれば鍛えられるのか」を講義さながらに聞いてみた。
そして、創造力を鍛えるうえで、本質的に大事なことに的を絞り、頭に残るよう、わかりやすく図解した。