ナスダック上場の基本合意書に署名
共産主義国であるベトナムのテクノロジー企業が、初めてアメリカで株式を公開することになるかもしれない。
VNGコーポレーションは、ゴールドマン・サックスやGICプライベート・リミテッド(旧シンガポール政府投資公社)などが出資するゲーム開発会社だ。
その共同創立者で最高経営責任者(CEO)のレ・ホン・ミンによると、同社はベトナム政府当局の承認を得て、ナスダックに上場するための基本合意書に署名した。このあとの手続きには18カ月から24カ月を要する可能性があると、同CEOは語っている。
「海外でのIPOを申請したベトナム企業は、これまでひとつもなかった」と、ニューヨーク市からのスカイプを通じたインタビューで、ミンは述べた。「決して簡単なプロセスではないだろうと予想している」
VNGのIPOの時期と規模については、ミンは明らかにしなかった。
同社によると、アメリカを訪問したベトナムのグエン・スアン・フック首相は、ドナルド・トランプ大統領と5月31日に会談する前の5月29日、ニューヨーク市で基本合意書に署名した直後のミンおよびナスダック幹部と会見したという。
首相の関与は、ベトナム政府がVNGの海外IPOを支援していることを示すものだとミンは語った。
投資家の関心高まる同国のテック業界
シンガポールのベルテックス・ベンチャーズ・ホールディングスのアン・ミン・ド取締役は「ベトナムのテックセクターは、近年投資家たちから高い関心を集めている」と述べる。
「問題は、このまだ新しいエコシステムの中で今後VNGと同様の成功を収める企業があるかどうかだ」
デイブ・マクルーアがシリコンバレーで創立した500スタートアップスは2016年、1000万ドル規模のベトナム・ファンドを立ち上げた。
これに先立つ2007年には、カリフォルニア州メンローパークのドレイパー・フィッシャー・ジャーベットソンとビナキャピタル・インベストメント・マネージメントが共同運営するDFJビナキャピタルも、3000万ドルのファンドを設立している。
2004年に創立されたVNGはホーチミン市に本拠を置き、2017年の売上予想は昨年比70%増の1億8000万ドルにのぼると、ミンは語っている。
同社の「スカイガーデン:楽園農場」や「デッドターゲット」といったゲームは、230カ国以上に出荷されているという。また、同社のチャットアプリ「Zalo(ザロ)」には、ミャンマー、日本、韓国、マレーシア、台湾などの各国で7000万人以上のユーザーがいる。
「VNGがグローバルな資本市場に乗り出せば、ベトナム企業もグローバルな企業になりうることを示す優れた例になるだろう」と、ミンは言う。「ベトナムにより多くの関心と投資を呼び込むためにも役立つはずだ」
原文はこちら(英語)。
(執筆:Mai Ngoc Chau記者、Yoolim Lee記者、翻訳:水書健司/ガリレオ、写真:TonyNg/iStock)
©2017 Bloomberg News
This article was produced in conjuction with IBM.