伊、秋にも下院選=中道左派対新興政党の争い
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欧州政治リスクの本丸、イタリア総選挙が前倒しになるという話題。「五つ星運動」が政権奪取という芽が消えていない以上、年内最大にして最後のリスクオフイベントになる可能性もあります。正に今秋には軌道に乗り始めているであろうBrexit交渉にとってもノイズになりそうです。
より確実見込まれる影響としてはECBの政策運営も変わってくるでしょう。現状、最も順当なケースとしてECBは「9月にQEのテーパリングないし終了見通しを宣言→12月に予定通り終了→18年1月以降、順次テーパリング開始(毎月100億ユーロならば18年6月にゼロへ回帰)→18年秋にマイナス金利引き上げ」といった正常化への青写真を描ける状況にあります。しかし、こうした青写真はイタリア総選挙が当初言われていた18年春だった場合のものであり、今年秋となってきますと、そもそもテーパリング自体憚られる可能性が高いと思います。無計画に移民受け入れ宣言をしたあたりからヨーロッパがおかしくなってしまいました。リベラルな方針を示した結果が、保守の台頭を生む。皮肉ですが、それが最近の国際政治の本質だと思います。