洋服のタブー!有名ブランドの「原価率」を大公開
2017/6/4
百貨店、アパレル業界が業績悪化に苦しむ原因は何か。ファッション編集者の軍地彩弓氏と流通アナリストの山手剛人氏の対談でお届けする「百貨店・アパレルの未来」特集の2回目は、アパレル業界のタブー「原価率問題」に切り込む。
百貨店での買い物は疲れる
──お二人は、消費者として百貨店で買い物をすることってありますか。
軍地 私は仕事柄、よく行きます。いまの百貨店の売り場は大半が衣類なので服を買いに行くことが多いのですが、行くたびに店頭で途方に暮れています。
例えば、もうすぐ夏になるから薄手のワンピースを1枚欲しいと思ったとします。
当然、自分なりの予算感と、「こんな色や形がいいな」という理想像を持って出かけるわけですよね。ところが、百貨店に行くとショップやブランドごとに売り場が作られていて、どこに行けば良いか全くわからないんですよ。
ワンピースは2階にも3階にも4階にもあって、しかも売り場によって値段にすごく幅がある。
ようやく理想に近い服が見つかったと思っても、次はサイズがないとか別の店から取り寄せるとかで、「欲しい」というモチベーションを下げられてしまいます。すごく疲れるんですよね。
山手 すごく疲れますよね。だから、私はあまり行きません。
よく百貨店のエスカレーターの横にある椅子で、奥さんの買い物付き合いに疲れたお父さんたちが、座って休憩している姿を見ますよね。一日買い物をするとクタクタになるんで、あの気持ちは凄くわかります。
軍地 ゾンビのようになってますね。
山手 まさにゾンビです。(笑)
あと、私が百貨店であまり買い物をしないのは、コストパフォーマンスの問題もあります。
「ルイ・ヴィトン」や「プラダ」のようなテナントではなく、百貨店の販売員が立っている婦人服や紳士服コーナーで売られている服は比較的、原価率が低いものが多いんです。
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