“ひと”の価値を上げるデジタル進化論
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こんにちは。本記事に関わった樋口です。
アクセンチュアが毎年発行しているテクノロジートレンドのレポートについての記事なのですが、昨年打ち出した「人が主役(People First)」というキーメッセージに続き、今年2017年は「テクノロジーを“ひと”のために(Technology for People):インテリジェント・エンタープライズの時代」です。
変わらず“ひと”(顧客/従業員)がテクノロジーとビジネスの関係を考える上で中心・起点であるという立場を堅持しつつ、日本では働き方に注目が集まっていますが、“ひと”本位に企業も変わっていくべきだという思いを込めています。
本編へのリンクもありますので、興味のある方は是非合わせてご一読下さい。アクセンチュアは年に一度、テクノロジーの展望を見通すグローバルリポートを発行していますが、ここ数年かたくなに言い続けているのが「ひとの重要性」。技術トレンドを追うものの、それが人にどう貢献するのかという視点が散りばめられている点がユニークでしょう。
今回インタビューさせてもらったのは日本版の編集に携わった樋口さん。アクセンチュア歴が20年弱のベテランで、リポートの内容だけでなく樋口さん独特の切り口と語り口、世界観も面白いです。「そして“ひと”(顧客と従業員)の信任をどう得るか。『』第4次産業革命』などと最近は頻繁に言われますが、一方でテクノロジーによる『社会革命』の側面も見落とせません。大げさに言えばSocial Contract(社会契約)のアップデートが求められている。」(記事引用)
「テクノロジーによる社会革命」という捉え方や、「社会契約のアップデート」という発想が、確かに必要な時代になった。しかし、それはデジタルテクノロジー、バイオテクノロジー、ロボティクスといった技術を基盤にした価値観や発想からは出てこない(出てきにくい)のではないか。
あえていえば、宇宙物理学者や先端の数学者の理論的知性(人類を超える抽象概念を操作できる知性)と、人間臭い実存性を真正面からとらえる文学者、アーティスト、あるいは哲学者などが、創発的な対話を繰り返す中で見えてくる気がする。
そうした探求のプラットフォームの上に、政策論や社会制度、コミュニティの在り方、ビジネスモデルなどのアイデアや取組みが絡むことで、人類にとって幸福な未来が「見える」ようになれば、大きな構えをもった社会デザインの構想を具体化できる。