会社をダメにする社長は文系か理系か〜復活のソニーと混迷の東芝
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企業のことは言える立場にないですが、この文系理系議論は筋が悪いなぁといつもながらに思います。まず記事の切り口になっているソニーの平井さんが「文系」っていうのは、なにをもっての定義なのか。
ICUは「教養学部」なので「文系」という括りは適切でありません。ICUのサイト自体に「リベラルアーツとは、文系、理系の区別なく幅広い知識を得た後に、専門性を深めることで、豊富な知識に裏打ちされた創造的な発想を可能とする教育です。」と書いてある。実際、私が在籍していた時の学長は絹川先生。数学者です。入試も科目は「総合教養」、「人文・社会科学」または「自然科学」、「英語」となっており、特段文理の偏りはありません。というか、アメリカのリベラルアーツカレッジがモデルなので、これを文系と定義すると、リベラルアーツカレッジは文系という誤解を招きます。
そもそも出身を文系・理系で分けるという発想自体に無理があるわけで、ならばソニーの大賀さんはどうなるんだと思ってリストを見てみると、なんと「文系」扱い。東京芸大を「文系」と括る記事、初めて見ました(笑)。大賀氏を文系と位置付けるのは了見が狭いと思う。よくスティーブ・ジョブズがプレゼンで訴えていたリベラルアーツとテクノロジーの交差点を体現していた稀有な日本人経営者と思う。
人は文系と理系とでは分けられないのですよ。
大賀氏は東京芸大在籍時、ソニー製のテープレコーダーの音質について意見を送ったりしていたうちに学生なのに電気に詳しいという理由で嘱託になった、いうのは有名な話。
海外留学した後も熱心に現地の状況や音楽機器に関して手紙を書いてたそうな。井深氏や盛田氏に請われてソニーに参画するも二足のわらじを履き続けていた。ソニー参画後、開発も宣伝もデザインも見ることになり、ソニーのロゴなどにも手を加えていき欧米でも成功できるブランディングを重ねていったという。
留学で身に付けたデザインの知識を活かしソニー特有のブラック&シルバーの家電デザインを最初に打ち出したのも大賀氏。
参考URL
http://bizacademy.nikkei.co.jp/top-management/resume14/article.aspx?id=MMAC4i004016072015