【独白】大塚家具が赤字になったのは、すべて私の責任です

2017/5/24

久美子社長、全てを語る

あの“親子げんか”から丸2年──。家具販売大手の大塚家具が赤字に苦しんでいる。
2015年3月の株主総会で繰り広げられた、大塚久美子社長と父親の大塚勝久前会長の経営権争いは、久美子社長の勝利に終わった。
あれから2年間。株主からの信頼を勝ち取った久美子社長は、経営の舵取りを行ってきた。
しかしその間に業績は下降線をたどり、2016年は45億円の最終赤字に。2017年の第一四半期の当期純利益も8億円のマイナスで、経営状況は改善していない。
なぜ、大塚家具は赤字企業になってしまったのか。大幅な業績の悪化をうけて、久美子社長はいま何を思うのか。
久美子社長本人を直撃した。
大塚久美子(おおつか・くみこ)
1968年埼玉県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ)に入行。1994年大塚家具入社、経営企画室長を経て2009年に社長に就任。2014年7月に一度退任となるも2015年1月に社長に復帰。2015年3月の株主総会で大塚勝久前会長との経営権争いを制した。

批判されるのは仕方ない

──2016年12月期の通期決算は、45億円の最終赤字に終わりました。この結果をどう捉えていますか。
当然ですが、業績に対する責任を負うのは社長である私です。ですから、現状では批判されても仕方がないと思っています。
ビジネスというのは、社会の中でどれだけ存在価値があるかが本質です。
その意味では、45億円の最終赤字は、大塚家具の存在価値が社会の中でどんどん小さくなっているということを示しているのだと理解しています。
ただ、業績が悪化してしまった理由を語るのは簡単ではありません。要因は複合的で単純ではないからです。