(Bloomberg) -- バックミラー両脇のステレオカメラが障害物を察知し車が自動停止する運転支援システム「アイサイト」が一定の評価を得て、 スバルは搭載車の販売を伸ばしてきた。2020年ごろ投入を目指すアイサイトの次世代システムではステレオカメラの調達先をスウェーデンの自動車部品会社、オートリブに変更することも検討していることが、事情に詳しい関係者への取材で分かった。

事情に詳しい関係者が未公開情報のため匿名で話したところによると、スバルは現行ステレオカメラを供給する日立オートモティブシステムズとオートリブの製品について比較・検討しており、調達先を継続するか変更するか、近々決めるかもしれないという。アイサイトは08年に主力車種「レガシィ」へ搭載したのが始まりだ。

世界の主要自動車メーカーは安全な運転を支援する自動運転車両の開発を目指し、カメラやレーダーなどで感知する技術の研究開発を進めている。自動運転の分野でオートリブ製品の採用が実現すれば、スバルが日本車メーカーとしては初めてとなり、20年の情報安全市場規模3兆円超のうちシェア1割を目指す日立オートモティブシステムズにとっては痛手になるかもしれない。

スバル、日立オートモティブシステムズ、オートリブの広報担当は将来の事業に関してコメントを控えた。

スバルによると、アイサイトは車や歩行者、自転車やバイクなどの障害物を認識するために唯一、ステレオカメラを使った初めての運転支援システムという。スバルではアイサイトを刷新して、今年中にも混雑した高速道路で前の車を自動追従走行する機能を加える予定で、20年には高速道路で車線変更などの自動運転ができるようにする計画だ。

アイサイト搭載車は昨年末までに累計100万台を販売した。スバルは交通事故総合分析センターのデータを引用しながら、1万台当たりの死傷事故がアイサイトの搭載車のほうで61%低かったとしている。スバルは昨年の国内販売で搭載車が9割以上だったともしている。

原題:Subaru Is Said to Consider Sweden's Autoliv as Camera Supplier(抜粋)

: 東京 浅井秀樹 hasai@bloomberg.net.

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