【求人掲載】トランスコスモスに"CEO”が続々入社する理由

2017/5/16
いま、トランスコスモスには“元・CEO”が続々と集結している。彼らの出身はIT業界に限らず、規模も上場企業からベンチャーまで多彩だ。トップマネジメントの経験がありながら、なぜトランスコスモスに新たな活躍の場を求めたのか。昨年春に同社の取締役CMOに就任した佐藤俊介氏と、変革のキーパーソンとして期待される3人の“元・CEO”に転身の意図を聞いた。
変革実現には「特A」の個性が要る
佐藤:いまのトランスコスモスは、グロース(既存事業の伸長)とイノベーション(新規事業の開発)の両面で、それぞれの良さを生かしながら共創することを目指し、事業・組織を大きく変革させている最中です。
社長である奥田COOがみずから旗を振って進めている改革ですが、4万人を超える大組織ですから、一定数のイノベーターが必要だと感じていました。経営者と同じ目線で改革を実行する“CEO経験者”がまさにそれです。
今回話を聞いたのは、それぞれ海外戦略、新規デジタル事業、ITのスペシャリストであり、これまで他社のCEOとして企業経営を担ってきた3人です。
大きな組織は、今日、明日で劇的に変わるものでもない。ただ、その姿勢やメッセージはどこよりもハッキリしていると思っています。それに共鳴して集結したのが、私たちです。
実は私はベンチャーより大企業の方が個性ある人が集まってくると感じています。なぜなら大企業は組織でしかできない大きな仕事で社会に還元することがミッションだからです。
つまり“特A”な個性が寄り添う必要があります。だからこそ、新しい“特A”を持つ人を常に集め続けなければならない。実はトランスコスモスは大企業にとっての当たり前を実践しているだけなんです。
デジタルとグローバルを両輪で加速
橘田:私のキャリアの前半はメガバンク、コンサル、そしてプライベート・エクイティです。金融を軸足として20年間以上、極めて多くの企業に関わり、企業改革や企業再生プロジェクトに従事してきました。
どの仕事もやりがいがありましたが、本質的にはすべて“アドバイスをする仕事”。様々なプロジェクトを通じて、私なりに経営に対する理解も深まっていきましたが、同時に「事業会社を経営すること」への思いが募っていきました。
ファンドは出資しながら経営にも関与しますが、単体事業を中心に考えることが多い。事業会社は、複数事業から生まれるシナジーや、奥の深さが魅力的に見えたのです。
そんな折にリーマン・ショックが起こり、世界の経済情勢が大きく変化するなかで、私の気持ちにも変化が生まれました。年齢も40歳を超えたいまこそ挑戦の道を選ぼうと、タイミング良く声をかけていただけた楽天への入社を決意します。
楽天では子会社社長を経て、2012年、食品配達事業の「楽天マート」の社長として、ゼロから事業を起こしていくだいご味を経験させてもらいました。
そして2014年からは、前職である「ケンコーコム」の代表取締役社長として、楽天グループのなかでもとりわけ大きな規模で成長しているEC事業を任せてもらいました。
3社で事業を運営できた経験は私にとって素晴らしいものでしたが、同時に、事業経営でさらなるキャリアを積み、今度はグローバルなビジネスに挑戦したいという思いが高まっていきました。
私は起業家タイプではなく、チームのなかにいてこそ生きるタイプだと自己分析しています。私が次のポジションに求めたのは「規模」、そして「海外展開」の2面を経験できる場でした。
しかし、40歳を過ぎて新しいチャレンジをさせてくれる会社は日本ではなかなか見つからない。外資系の話も聞きましたが、日本法人の社長は、結局は営業本部長の位置づけになりがちです。
そんなときに、誘ってくれたのがトランスコスモスでした。
トランスコスモスには、競争力のあるプロダクトと技術、そして世界的にも有力なサービスがあり、それを実践する人材がある。海外拠点は30カ国にわたり、サービス提供地域はさらに多い。まさに求めていた場でした。
ここまで50年かけて築いてきたグロースの事業基盤があってこそ、社会に大きなインパクトが起こせる。当社はその強みをよく理解したうえで、変革を起こそうとしています。それは「デジタル化」と「グローバル化」の推進にほかなりません。
この2つは、不可逆な時代の流れだと思います。しかし、両輪を同じスピードで走らせられる会社は、日本には多くないでしょう。数少ない存在がトランスコスモスで、私はこの両輪を加速させることを期待されています。
海外事業統括のメンバーは1万2000人。5年後、10年後のトランスコスモスを見つめながら、どうすれば最短距離を走れるのかを考えること。それが、現在の私のモチベーションです。
成熟企業を次のステージへ押し上げる
稲積:私は駆け出しの20代の頃、リコーとソニーという2つの大企業で経営企画寄りのポジションを経験しました。海外販社の経営アセスメントをしたり、管理会計を中心とした数値分析、事業ごとのリソース配分をすることで、経営全体の改善に貢献する。
これを通じて、早い段階から「経営」という仕事に魅力を感じるようになりました。
「いずれは経営者になりたい」と目標を定めて転職したローランド・ベルガー、そしてアリックスパートナーズでは、主に企業再生に従事しました。一旦、成長のピークを迎えた企業が、その実績を生かしながら次のステップに進んでいく局面。そこに自分の力を発揮する場所があると考えたんです。
そのなかでもライブドアの経営再建に長く参画し、同社の売却先であるNHN の方に「一緒にやろうよ」と誘われたのをきっかけに、NHN Japanに入社します。
NHNでは経営企画室長などを務め、本当に多くの経験を積ませてもらいました。グループ3社の統合、ゲーム事業の成長、そしてLINEの爆発的ヒットなど、数えればきりがありません。
その後、LINEとの企業分割後にNHN PlayArtの取締役COOに就任し、スマートフォンゲーム事業を黒字化。代表取締役社長になり、スマートフォンコミック事業「comico」の立ち上げを行いました。コミック市場のデジタルトランスフォーメーションを狙ったサービスです。
当時の世の中は、サービスの広がり方が変わっていく変革期にありました。携帯電話会社などの提供側が盛り上げていく時代から、ユーザーサイドから盛り上がっていく時代への変化です。
comicoでは、ただマンガを配信するだけでなく、いかに“コミュニティ”を創るか、それを事業の核に据えてきました。2013年末にサービス開始したcomicoは、おかげさまで韓国、タイ、中国版も含めて世界累計2000万ダウンロードを超えるアプリに成長しています。
また更なる新規事業作りとして、3社を統合したNHNテコラスを立ち上げ、既存事業の新しい取り組みや社内外のコラボレーションを通じ、BtoB事業を停滞から成長へと大きくかじをきりました。
そんな折に、奥田COOから「イノベーティブな新しいデジタルビジネスに数多く携わってきた経験を、トランスコスモスで生かしてほしい」とオファーを頂いたんです。
入社を決めた動機は、一貫して持ち続けてきた「時代を一歩前に進めるようなインパクトを社会に与えたい」という思いを、より大きな形でかなえられそうだから。それができるのなら、ポジションにこだわる気持ちはありませんでした。
いまの立場は、新たな企業メッセージの実現に向けた全社プロジェクトを横串で束ねたり、トップクラスのクライアントと協働で事業のデジタル化による業績向上を行うことです。といっても、まだ入社して約1カ月。右も左もわからないのが正直なところですが(笑)。
実は8年ほど前、私はコンサルタントとしてトランスコスモスに関わっていたことがあったんです。会社の様子もよく知っていました。当時の社員の方々もほぼ変わらず残っていて、なじみのある組織です。ただ、この1年ぐらいで新しい人材がどんどん増えている。お互いの強みがうまく絡み合いながら上昇気流を生んでいるのがいいんです。
8年前と比べて大きく違うのは、社内の成長に向けた目線です。当時はコールセンターやBPOをコツコツやっている印象でしたが、いまは創業50年間で築いてきた資産を生かして、大きく飛躍しようとしているタイミング。まさに、成熟企業が次のステージへ向かう瞬間だと感じます。
企業メッセージとして“Global Digital Transformation Partner”が掲げられていますが、私が成し遂げたいのは、企業が「デジタルトランスフォーメーションをやりたい!」と思ったら、まず真っ先に相談される会社にすること。トランスコスモスは、そのために必要な財産とマインドを持っている会社だと思います。
各部門のギャップをシナジーに変える
下田:私は帰国子女で、海外生活が長いです。いま37歳ですが、アメリカに15年、中国で3年と、人生の半分ほどを海外で生活してきました。
日本では「セブンスデータ」という会社を起こし、ビッグデータを分析しやすくするクラウドサービスを提供していました。ただ、それ以前もITに限らず、いろいろなビジネスを経験してきましたが、基本的には自分で起こした会社を中心に、ベンチャーを渡り歩いてきました。
そんな私がトランスコスモスに入社した動機は、ベンチャーでは経験できなかった大企業の論理や、大企業だからできる仕事を経験してみたかったからです。
とはいえ、入社してすぐに重要なポジションを与えてもらえたことには驚かされました。4万人超の組織でありながら、このスピード感、チャンスの与え方、そしてダイナミズムは完全にベンチャーのそれですね。
現在は、トランスコスモスの顔とも言える統合組織である「DEC」の戦略的プロダクトである「DECAds(デックアズ)」の立ち上げを技術面で支えることを期待されています。
DECAdsは、コールセンターなどの既存サービスと、デジタルメディアが融合した、総合力が必要な新しいサービスです。そのために新しい組織を作るのではなく、既存の組織を統合して、部門間に横串を通すことで実現しています。これは本来、大きな組織では難しいことです。
トランスコスモスでは部門ごとの収益管理が徹底されているため、本来は部門間を横でつなぐのは難しいのですが、ロジックを優先していたらイノベーションは生まれにくい。本来は相反することもある各部門のギャップを、逆にシナジーに変える。「DEC」を通じて、トランスコスモスが目指しているのはそういった挑戦です。
私の役割は、トランスコスモスが目指すサービスの世界観を技術で実装すること。ですから、目標は「どこの競合よりも早く実現する」ことで、これは部署のビジョンとしても掲げています。
また、トランスコスモスは営業部隊もとても優秀です。つまり、いいプロダクトを作れば、それを現実に社会に広める力があるということ。大きな組織だからこそ、世界を変えられる。それを実現する武器を創るのが私の仕事です。
(編集:呉 琢磨、構成:加藤学宏、撮影:岡村大輔)