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同姓同名集め 不思議な親近感で連帯

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ギネス世界記録挑戦に向けて、気勢を上げる田中宏和さんたち。前列左から3人目が幹事さん。右隣の「粋つ家」さんが営む居酒屋で。この日、115人目の田中宏和さん(後列左から3人目)が新たに加わり、車好きにちなんで「ドリフト」さんと命名された=野村房代撮影
ギネス世界記録挑戦に向けて、気勢を上げる田中宏和さんたち。前列左から3人目が幹事さん。右隣の「粋つ家」さんが営む居酒屋で。この日、115人目の田中宏和さん(後列左から3人目)が新たに加わり、車好きにちなんで「ドリフト」さんと命名された=野村房代撮影

 世の中には同じ顔の人が3人いる--そんな都市伝説は聞いたことがあるが、同じ名前の人はどれだけいるのだろう。大手広告代理店社員の田中宏和さん(48)は、同姓同名の人を集める「田中宏和運動」を続け、これまで114人と会った。目指すはギネス世界記録の樹立だ。

 4月下旬、東京都内の居酒屋に、13人の田中宏和さんが集まった。さて、どう呼べば? 「ややこしいので、ニックネームで呼び分けています」。運動の発起人である「ほぼ幹事」、略して幹事さんが説明する。早稲田実業高出身の「実業」さん(24)はこの春、社会人となったことを報告。「エントリーシートに運動のことを書いたら、面接で盛り上がった。おかげで就職できました」。名古屋市で不動産業を営む「不動産」さん(57)は「最近、娘が結婚してね」と、ウエディングドレス姿の写真を誇らしげに見せる。まるで久しぶりに会った親戚たち。幹事さんは「名前が同じだけで交流が深まる。別の人生、パラレルワールドを疑似体験するみたいな感覚が面白い」と笑う。

 運動の発端は、1994年のプロ野球ドラフト会議。同姓同名の田中宏和投手が近鉄から1位指名された。幹事さんは「自分も憧れのプロ野球選手になれた気がして、ワクワクした」と回想する。

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