ビットコインを使うメリットは、どこにあるのか

2017/5/8
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
8日は、bitFlyer代表の加納裕三さんが出演。「仮想通貨、運用しやすく SBIなど10社超が参入」(日本経済新聞)を題材に、ビットコインの可能性について解説しました。
事業者が続々と参入
サッシャ 今日は、「仮想通貨、運用しやすく SBIなど10社超が参入」というトピックにフォーカスです。
寺岡 解説してくださるのはNewsPicksの公式コメンテーター「プロピッカー」の加納裕三さんです。
加納さんは、日本におけるビットコイン市場のパイオニアで、ビットコインの取引所を運営する会社bitFlyerの代表です。
そして、日本ブロックチェーン協会の代表理事でもいらっしゃいます。おはようございます。
加納 おはようございます。
サッシャ ビットコインってなんですか?
寺岡 そもそも、ですね(笑)。
加納 ビットコインは仮想通貨の一つなんです。じゃあ、仮想通貨とは何か。簡単に言うと「世界共通で使える電子マネー」のようなものです。
サッシャ Suicaと似ているんですか?
加納 似ていますね。ただ、ビットコインはレートがあるので価格に変動があります。
サッシャ 今回、そのビットコインが運用しやすくなるというニュースなんですが、どんな内容なんですか?
加納 FXをやっているような事業者が、仮想通貨にも参入するという内容です。
仮想通貨法という法律が4月1日に施行されたのですが、これを受けて参入が増えていると、ニュースになりました。
サッシャ そもそも、国の成り立ちにおいて通貨は根源的なもので、現在は中央銀行というシステムがあって、基本的には自国の通貨以外は認めないという流れだったわけですよね。それを国が認めたっていうことですか?
加納 法定通貨は引き続き円なので、その形で認めたわけではありません。
ただ、法律用語として仮想通貨という言葉ができて、「色んな規制や顧客保護をかけながら運用していくようにしましょう」となり、「国が仮想通貨を認めた」ことになります。
サッシャ なるほど。加納さんがほかにピックしていただいているニュースとしては、「独自の仮想通貨、三菱UFJ銀が実験へ まず行員から」(朝日新聞デジタル)もありましたが、これは銀行員がビットコインをやるということですか?
加納 正確に言うと、これは「MUFGコイン」と呼ばれている別の仮想通貨になります。
まだ公式の発表がないんですけれど、今後はおそらくグループ内で実験的に活用されていくんじゃないかと思います。
たとえば、仮想通貨の場合はウォレットと呼ばれるアプリから他の人に送金ができます。しかし、日本円の場合はなかなかハードルが高い。
サッシャ 日本円じゃダメなんですか?
加納 日本円でもいいんですけれども、日本円は裏側のシステムが巨大ですし、色んな法律で縛られているので、なかなか簡単に動かすことが出来ないんですよね。
それに対して、仮想通貨は法律がライトですし、使いやすいというメリットがあると思います。
サッシャ 仮想通貨で、消費税が非課税になるという話もあるんですか?
加納 そうですね。それはもう決まっています。仮想通貨はいままでモノとして扱われていたので、仮想通貨を買うときに消費税が発生していたんです。
サッシャ あっ、そうか。普通は円からドルに替えても手数料は取られても消費税は取られないですもんね。それが通常の通貨の両替と同じように、消費税がかからなくなると。
加納 そうです。7月から非課税になることが決定しています。
ビットコインを使うメリット
サッシャ ビットコインに対しては、いまもまだモヤモヤしている人がいたり、詐欺に関するニュースもあったりしますよね。これはどうなんですか?
寺岡 ちょっと、ネガティブな要素やイメージもありますよね。
加納 ビットコイン自体は詐欺ではないと思います。
2014年に「マウントゴックス事件」があって、ビットコインの取引所を運営していた社長が逮捕されたんですが、これはビットコインとは関係がなく、会社自体に問題があり、社長が横領していたことも分かっています。
その一方で、ビットコイン以外に「詐欺コイン」と呼ばれているものもあるので、そこは騙されないように気をつける必要がありますね。
サッシャ それでは、われわれ一般の人がビットコインを使うメリットはどこにあるんですか?
加納 まずは世界共通であることです。ビットコインを買えば、アメリカでも中国でも使うことができますので、わざわざ現地の通貨に替えなくてもいい。
あとは友達に送ることもできます。電子マネーは送ることができないですよね。
サッシャ なるほど。Suicaに入っている3,000円のうち1,000円を送ることはできない、という意味ですね。
加納 仮想通貨であれば、国境という概念がないので国際送金もできます。
たとえば、「アメリカの大学にいて学費のためにドルが欲しい」というときにビットコインで送って、相手がドルに替えて使っているケースもあります。
サッシャ なるほど。そうするとビットコインを替えるのは、どこでも簡単にできるんですか?
加納 比較的できますし、早いです。
サッシャ 価格が変動するリスクはありますよね。
加納 変動のリスクはあります。ただ、円からビットコインに替えて送り、送られた側が瞬間的にビットコインをドルに替えるという使い方であれば、それほどリスクはないですね。
サッシャ なるほど。その意味で、ビットコインを使って長期的に貯金をするような形であれば、上下するリスクはあると。
ところで、いまビットコインの国際送金の例をお話しされましたけれど、普通に銀行でドル建てで送っちゃダメなんですか?
加納 それがいままでの方式ですが、そうすると4~5日かかります。これに比べると早くて手数料も安いんです。
パラダイムシフトが生まれた
サッシャ ビットコインによって、世の中は変わるんですか?
加納 変わります。まず、ビットコインによって「お金の考え方」が新しくなったと思うんです。いままでは日本円だけでしたが、仮想通貨が生まれた。
これはまさに、“貨幣の歴史に加えられた”ことを意味すると思っているんです。
中央銀行のように特定の管理者がいるような形ではなく、みんながバラバラに持って管理しているような形になっていることも新しい。
また、日本ではなかなか感じられにくいんですけれど、新興国のように通貨不安があるところでは、ビットコインの方が信頼されているケースもあります。そういう意味ではパラダイムシフトが起きたのかなと思っています。
サッシャ 仮想通貨を認める法律ができましたが、国としては嫌じゃないんでしょうか。お金のコントロールがしにくくなるわけですよね。
加納 当然、コントロールはしづらいというか、直接はできないと思うんですけれど、市場規模が圧倒的に違うので、仮想通貨が法定通貨を来年にもひっくり返すような状況ではないとうことですね。
あと、消費者には一つの選択肢を提示しているので、利便性があるのであれば、暖かく見守ってほしいなと思っています。
サッシャ なるほど。それは、加納さんの立場で言うと、ということですね(笑)。
まだまだ怖いな、手を出せないなという方も多いと思いますけど、まずは送金など貯めないところから始めるのがいいのでしょうか。
加納 数百円など少額でも買えますので、損してもいい範囲で使ってみると感覚がわかると思います。
サッシャ Suicaに1,000円チャージするような感覚ですね。わかりました、ありがとうございました。
加納 ありがとうございました。

※本記事は、放送の内容を再構成しています。
今回のニュースをはじめとした加納さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
9日はアソビュー代表の山野智久さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください