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いわゆるプロフェッショナル・ファームと呼ばれる組織が抱える問題点に、かなり直接的に言及なさっているようにお見受けします。
この手の組織というものは、得てして規模を広げ出すと途端に残念な状態になるなるものです。旧来的なファームのあり方に疑問を呈し、独立した新進気鋭のプロフェッショナル感のあった集団が、組織化して一気にダサくなった例、いくつも思い浮かびます。当初は本稿にあるような合理的事情もあったのでしょうが、規模が大きくなると自組織を維持することの優先度合いが必然的に高くならざるを得ません。また組織内でも売上で評価されるようになると、ますますこの傾向に拍車がかかるのでしょう。

プロフェッショナルの仕事の本質は「問題解決」であり、医者のような仕事であるとかつて聞かされましたが、組織の維持が優先されるようになると、商売としてのプロフェッショナル業で本質的に重要な能力は「問題解決」でも「問題発見」でもなく、「問題創造」という結論に行き着きます。例えば同業界内での骨肉合い食む訴訟合戦や後継者騒動などの当事者に話を聞いてみると、どうも後ろでけしかけている「プロフェッショナル」の姿がちらつくことがありますが、これなどまさに「てめぇの事情」の極みではないでしょうか。少なくとも私は、売上規模を競い合う医者に診察して欲しいとは思いません。

先日もとあるファームが、競合ファームに抗するために社員数を一気に広げるという話を耳にしましたが、そもそもプロフェッショナル・ファームに「競合」という概念を持ち込むこと自体が語義矛盾のはず。マッキンゼー中興の祖であるマービン・バウアーには、顧客のためにならないプロジェクトを継続受注して売上を伸ばしていたパートナーを解雇したという逸話もあります。非常に青臭い意見ではありますが、プロフェッショナルとしての矜持を保つには書生的な青臭さこそが大事なのではないでしょうか。
元来は芸者的な要素があったのが、ファームの大型化・人工ビジネス化・派遣業化とそれに伴う案件内容の変化まで含めて、コンサルティング業界全般で言われていることと同じと感じます(ファーム規模についてはコンサルは巨大とまでは言えないと思いますが)。

こういった流れは業界が一つの産業として確立したということであり、クライアントもいわゆる高級文房具的なサービスにニーズがあるので、悪いことだとは全く思いません。
ただ、元来意味するプロフェッショナルとはちょっと違う形になっているとか、それが目指したい姿なのかどうかという、(特にファームに属する)個人の価値観の問題です。

ここで言う芸者の集まりなのであれば、組織を大きくすることに意味はないですしそもそもできないというのもその通りだと思います。私が勤めるCDIも、一時期100人規模に増やそうとしたが結局元の規模に戻った時期があると聞いています。そして学生さんからよく聞かれますが、今後大きくしたいという方針はあるのですか?という質問に対する答えはNOです。

じゃあ個人でやればと思われる方もいるかもしれませんが、違う頭の使い方をする芸者が集まって初めて達成できることがあるというのが、チームでやっていることの意味です。音楽のカルテットのようなものかもしれませんね。互いの特性を理解し柔軟にカルテットを組み換える芸者集団であるために一番良い規模が数十人ということなのだと個人的には理解しています。

【追記】
占部プロに「ねっちょり」と形容されてしまいました笑
手前味噌ですが、リンク先のインタビューも似たことを言っているので、こういった話題にご興味のある方はご一読いただけると嬉しいです。
ファームの巨大化・人工(にんく)ビジネス化・高級派遣業化は、その提供サービスのコモディティ化の反映とも言える。

本稿では供給側の視点で語られているが、需要側である企業に多くがMBAホルダーや法律専門職抱えるようになった今、ファームに対する需要は手続きを素早く正確に行うことが最大のものとなりがちだ。ルーティン業務の延長線上にあるような既存業務の課題(ないしイシュー)は自らが有する人材で解決できると考えるのは無理からぬことに思う。

ただ、現実には企業が抱えるイシューの多くは急速なテクノロジーの進化によって、自らの属する産業自体がディスラプターによって存亡を揺さぶられていることにあり、それは従来の課題解決手法では本質的な解決にはなり得ないことを需要側である企業も理解出来ていないし、課題解決の供給側であるファームも提供能力に欠けていることが、ことの本質のように思う。

このような状況は、ファームの経営が、今まさにそこにある需要をいかに食って、経営陣たるパートナー陣の取り分を増やすか、というインセンティブに左右される限りは、致し方ないとも言える。

本稿では置屋型のファームへの郷愁も語られているが、いわゆる置屋型は、スタープロフェッショナルによる丁稚制に支えられており、結果としてスタープロフェッショナルの成功体験をいかにスケーラブルに展開するか、ということに主眼が置かれがちになるという問題も孕んでる。すなわち、置屋モデル自体が、ファーム内でのイノベーションが起きづらく、高級派遣業化を推し進める状況を生み出すという皮肉な結果をもたらしている。
「プロフェッショナルというのは、あっさり言えば『芸者』みたいなものだというのが僕の持論です。自分は弁護士でも会計士でもコンサルタントでもないのですが、自分の『芸』を売る商売ということでは近いものがあると感じています。僕は自分が所属している大学という組織は『芸者置屋』だと考えています。」(記事引用)

30年以上前の話だが、マッキンゼー東京オフィスにリクルーティングの面接にいったとき、複数のパートナー(男性)が、「コンサルタントは男芸者だよ」と言われた。「お座敷がかかればどこでも(いつでも)出向かないといけない」。だから声がかかるだけの芸を磨かないといけないし、いつでも最高の演技ができるように自己鍛錬していないといけない、と言った意味だったと思う。

なるほどそういうものか、とある意味感心したが、同時に、どこかに(無意識的かもしれないが)差別的ニュアンスも感じた(女性差別、職業差別。考えすぎだっただろうが)。

僕がプロフェッショナルファーム(コンサルティング会社)で学んだ基本で一番心に残ったのは、プロフェッショナルエシックス(職業倫理観)だった。「クライアントインタレストファースト(顧客第一)。ただし、法令はもとより、自分の良心に従って、正しいと信じる提言をし、不正や不義になることは、たとえクライアントの目先の利益になるとしても、決して推奨しない」だった。これは、あらゆる仕事の通じる基本だと思う。
自称プロフェッショナルは絶対に読むべきシリーズですね。

問題は大規模だからだけではなく、従来型の組織運営にあるように思います。
小さくてもその問題はあります、大きくなってくるとより目立つということ。

従来型以外の組織運営方法の例として、ルパン三世型の組織があります。私が好む仕事の仕方です。
得意分野の異なる信頼のおける仲間が集まり、困難なプロジェクトをやり遂げる。そして平時は各々好きな仕事に戻る。
組織の論理にとらわれず文字通りのクライアントファーストが貫けます、なぜなら一人一人が組織の看板に頼らず自立しており、そのプロジェクトの達成のために集まったメンバーだからです。

昔と違い、バックオフィスを大きくしなくてもクラウドサービス等を使えば小規模組織でも効率的なインフラ設計ができます。
また、以前より働き方の流動化が進み、共感するプロフェッショナルも集めやすい。
この話をすると人材育成ができないと言う人がいますが、それこそ従来のやり方にとらわれているだけです。
弁護士が提供する付加価値の本質は個々の弁護士の「芸者力」であるという考え方は非常に共感できます。その文脈から楠木先生の以下の問いがとても本質的だと思います。「そもそも弁護士の仕事においてファームを大きくすることに本質的な意味があるんでしょうか。」

敢えて何か理屈を探そうとすると、弁護士の「芸者力」に関しては弁護士とクライアントとの間で情報の非対称性が不可避的に生じます。一定の組織化にはクライアント側のサーチングコストを引き下げるという側面があるかなと思います(実際「事務所名」で依頼先を決めるクライアントは一定数存在します。)。新人弁護士の採用に関しても同様の構造が指摘できると思います。

ただ、それって本質的な価値じゃないと思ってます。本質的な価値の追求に邁進したいと思います。
楠木建さんと弁護士の佐藤明夫さんが、弁護士、会計士、コンサルタントなどいわゆるプロフェッショナルたちと、彼らが所属するプロフェッショナル・ファームの現状と本来あるべき姿について5日連続で激論を戦わせます。佐藤さんは、ファームが巨大化すると「もはや、置屋じゃなくて、「コンパニオンの派遣会社」になってしまう気がします(笑)」と危惧します。果たして、その理由とは?
自ら所属するファームの理念と近く、は共感する内容ばかりですがすでに後輩の佐藤さんがねっちょり書いてくれてるので、過去の代表のインタビューの引用くらいにしておきます 笑
https://newspicks.com/news/1497955
明日からも楽しみです
自分なりには以下の3点で理解しました。

・プロフェッショナルは「顧客ニーズ > てめえの事情」で、かつ「メーターを回せる」規模が心地よい。規模を目指すと余剰も増え、自分たちの事情が増してくる。

・安定志向だと、プロフェッショナルの定義は、
どこまでいってもプロフェッショナルよりは、大企業のゼネラリストになる。

・いざ独立開業の期なってから、プロフェッショナルでないことに気づく世の中であったが、タイムチャージで働ける流れが来つつある。

自分が、13年間大企業にいてゼネラリストで、今回の記事が前向きに受け取れる今になるまで、3年という時間と、数千万円の投資と、沢山の痛みが必要だったことからが振り返ると、芸を持つ人にシフトするハードルは思った以上に高そうですね。
組織として儲けを出すために必要なのは標準化と競争優位性。個への依存度をなるべく下げながら競合と差別化を図ること。

プロフェッショナルファームも、組織と市場規模が大きくなれば、標準化と差別化は生き残るために重要な要素となる。
どこまで、個への依存度を残し、標準化からは生まれないノウハウを残せるかが、全てのファームに共通する課題なのだと思います。
この連載について
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたち。これらのイノベーターたちは今、何に注目し、何に挑んでいるのか。毎週2人のイノベーターたちに、さまざまなテーマで大いに語ってもらう対談企画。