海上自衛隊と米空母が共同訓練開始、北朝鮮に圧力
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米国が、オーストラリアに続き日本と海軍共同訓練を実施するのは、北朝鮮に対して、米国とその同盟国の意思を見せつけるためです。北朝鮮の核兵器による国際秩序への挑戦は許さない、という意思です。
日本は、暴力によって秩序が変えられるような国際社会の出現を許すことができないと考えるなら、その意思を示す必要があるのです。
北朝鮮のように、暴力が国際社会に対する影響力だと考える相手に対して、言葉だけで働きかけても効果は期待できないのです。
一方で、米軍の行動は、すぐにでも北朝鮮を攻撃するという意味ではありません。軍事力によるけん制は、「戦争になる前に核兵器の開発を止めろ」という意味ですから、戦争を避けたいという意思も含みます。
米国が、軍事力を誇示して、繰り返し軍事力行使の可能性に言及している間は、まだ、けん制の段階にあるのだと言えます。
北朝鮮のように全体主義に近い権威主義国家であっても、国内の異なる考えを完全に消滅させることができないことは、歴史が教えてくれています。
中国まで、金正恩氏の統治に対する支持を取り下げたら、北朝鮮国内における金正恩体制の権威は低下するかも知れません。反対に、金正恩氏は権威を回復しようと対外的に軍事的挑発行為を繰り返す可能性があります。
しかし、そうした短期の波に惑わされて圧力を下げてしまっては、金正恩政権の権威を失墜させ、弱体化させる大きな流れを止めてしまうことになります。
暴力を使えば思いどおりになるという国際秩序を受け入れられない限り、我慢して圧力をかけ続けるしかありません。
そして、現段階では米国が北朝鮮を攻撃する可能性が低いとしても、けん制と軍事力行使は全く別のものではないことを理解しておく必要があります。けん制が効かず、北朝鮮が暴発すれば、米国は軍事力を行使するでしょう。その間に意思決定が行われるとしても、段階の問題です。
その場合、米国は、十分な打撃力を集中できる準備をし、自らに都合の良いタイミングで、大規模に北朝鮮を攻撃することになります。
日本は、意思表示を続けることは重要ですが、その先に起こり得る事態への対処を考えておかなければなりません。これまで、国際社会の現実を国民の多くが知らず、安全保障を議論することを避けてきた日本に残されている時間は多くありません。国会では、政策の議論こそ必要とされているのです。米国という巨大な敵を作り、常に緊張状態とすることで体制を維持しているわけです。そのため軍事的な威嚇は北朝鮮の統率を強化します。なので本当は手を差し伸べたほうが北朝鮮には厳しい状況となります。反自民で統率されていた民主が政権を取って自民という敵がいなくなった瞬間に空中分解したのと同じです。
オバマ元大統領はそういった考えだったのかもしれませんが、どちらかというと手を差し伸べたのではなく放置していたという感じ。威嚇はしなかったけど、代わりに北朝鮮は粛清で緊張を維持しました。放置ではなく、ちゃんと対処してたらここまでミサイルも核も開発進まなかったかも?北朝鮮と言うより中国にプレッシャーかけてるんだよね。このまま日米に東シナ海で実績作られるのも嫌だろうし、北朝鮮も御せない程度の国って思われると、なにかと発言力弱まっちゃう。
日本としては、そうなるほうが、北を相手にするより中期的にはメリットあるんじゃね?