【佐渡島庸平】「コミュニティ・ファースト」の時代が来る

2017/4/28

現代を「便利」と感じない理由

コルクを起業してからの4年間は、何が正解かわからなくて模索を続けていましたが、この半年くらいで、どこを目指すべきかの光が見えてきました。
見えた道筋のひとつが、コミュニティです。
佐渡島庸平(さどしま・ようへい)
コルク代表
1979年生まれ。中学時代を南アフリカ共和国で過ごし、灘高校に進学。2002年に東京大学文学部を卒業後、講談社に入社。モーニング編集部で井上雄彦『バガボンド』、安野モヨコ『さくらん』のサブ担当、三田紀房『ドラゴン桜』、小山宙哉『宇宙兄弟』などの主担当を務める。伊坂幸太郎『モダンタイムス』、平野啓一郎『空白を満たしなさい』など小説連載も担当。2012年10月、講談社を退社し、作家エージェント会社、コルクを創業。
現代社会はどんどん便利になっていますが、心理的にはそんなに快適になっている感じがしません。eコマースでモノをすぐに買うことができて、自分の時間をより効率的に使えるようになっても、本当に人の心が満たされているかはわかりません。
むしろ、ネット上に情報があふれているのに、世の中はわからないことだらけで、なんとなく不満がいっぱいだと思うのです。