[ロンドン 21日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のソーンダース委員は、今年の成長、インフレ率は中銀が2カ月前に示した予想を上回る見通しとし、経済を支援しながら金利をやや引き上げる余地があるとの認識を示した。

英国の欧州連合(EU)離脱交渉の結果を巡っては不透明感があるものの、すべてが明確になるまで政策担当者が金利を維持する義務はないと指摘。

「現行の政策スタンスは明らかに緩和的」とし、金融政策委の決定を事前に判断することはしないが「小幅な利上げを実施しても著しい緩和がなお残っており、生産や雇用を支援する」との考えを示した。

3月会合の議事要旨では、利上げを求めたフォーブス委員に加え、匿名の他メンバーも利上げ支持を検討していることが明らかになっていた。

ソンダース委員はまた、インフレ率が年内か来年初めに3%の水準に達しても「驚かない」とし、英経済は今年と来年、前年比で2%の成長率を維持する可能性があると述べた。

中銀が2月に示した見通しでは、成長率は今年の2.0%から来年は1.6%に鈍化、インフレ率は3%未満でピークに達すると見込まれている。

ただ目先インフレが加速するとの見通しは、英国が継続的なインフレ高進に直面することを示唆しているわけではないとし、「時間とともに適切な金融政策により、インフレ率は2%の目標水準に回帰する」とした。

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