東京五輪で日本の食材使えない?! GAP問題とは何か
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東京オリパラ大会の食材採用基準であるG-GAP、J-GAP等の取得は、オリパラ大会に食材が採用された後、農家にとってはどのようなメリットがあるか、なかなか提示できていない現状です。
オリパラ大会の食材に採用されたとしても、選手村の食堂で、農産物ひとつひとつがPRされるのか、PRされたとしてもその後の注文に繋がるのか、全然見えない中、今年度だけ認証取得の補助金がでたとしても、農家の方は取得したいとは思わないと思います。
昨年度からオリパラ大会に向けて、世界及び国内において、地域の文化をPRする様々なイベントが開催されていますが、イベントの開催だけではなく、オリパラ後の農家のメリットをどう作るか、世界に日本の食文化を広めていけるか、オリパラ後も日本の地域に人を呼ぶことができるか、そういう戦略に関しても地域も巻き込んで検討して欲しいです。
また、日本ではまだまだ認証取得に関する消費者の認知度が低い状況なので、認知度向上に関しても取り組みが必要だと思います。
ロンドン大会では大企業と連携し、影響力のある企業に目標や誓約を掲げてもらうことで、消費者の認知度を向上させたそうです。
56年ぶりの東京オリパラ大会、提供する農産物のほとんどを輸入するなんて、せっかく日本にはおいしい国産農産物・畜産物・水産物があるのにもったいない!
東京オリパラ大会の機会を上手く活用して国産食品を海外にPRし、東京オリパラ大会だけに終わらず、2020年後の輸出拡大に繋げて頂きたいです。この問題を大騒ぎ化させることによる補助金獲得、認証関連業務代行など商売の香りがそろそろ漂ってきています。
この話題が出るたびにしつこくコメントしようと思いますが、IOCやらオリンピック運営側が第三者認証にこだわろうと大した問題ではないので放っておけばいいです。
世界の選手たちに日本の農産物を食べさせたくないなら勝手にすればいい。食材持参でいらっしゃるかマクドナルドとコカ・コーラで過ごしてください。
もし日本の食に興味があって、ヨーロッパの団体の認証(GGAP)関係なく食べてみたいという選手団がいらっしゃったら、いくらでも美味しいものはありますので。
オリンピック憲章には
「オリンピック・ムーブメントの目的は、いかなる差別をも伴うことなく、友情、連帯、フェアプレーの精神をもって相互に理解しあうオリンピック精神に基づいて行なわれるスポーツを通して青少年を教育することにより、平和でよりよい世界をつくることに貢献すること」
とあります。これから先進国だけでなく、アジアアフリカ中東南米各地でオリンピックは開催されていくべきだと思います。
そう考えたときにこのGAPなどの国際認証縛りがいかに五輪精神に反するものかと思ってしまいます。「GAPを取得して何のメリットがあるの?」という疑問を持っている限り、GAPが浸透することはないと思います。GAPは生産者に突きつけられた消費者・作業者・環境に対する責任であり義務であると考えています。なので、別にGAPを取得するメリットは特にないと思います。
ひとつ挙げるとすれば、消費者、あるいは作業者が重大なリスクにさらされる事を限りなく回避することが出来るという点です。当方はこのポイントを大きなメリットと感じていますが、そう考えるかどうかは生産者それぞれですよね。
ついては、GAPを取得したくない生産者は取得しなければ良いと思います。それはもはや産業や仕事に対する姿勢や哲学の話なので。
ちなみに、取得のコストや手間が大きなハードルとして取り沙汰されていますが、グローバルGAPはグループ認証という制度があり、生産単位が集団化されていると大きくスケールメリットが効く仕組みになっています。例えば、25単位であれば√25=5単位、つまり1/5の生産者審査が必要ですが、900単位であれば√900=30単位という1/30の審査でOKです。つまり、各生産単位がプラットフォームとして統合されていくと、生産管理認証のコストを安価に按分出来るようになっていきます。