米軍が北朝鮮への先制攻撃準備か 核実験時にとNBCテレビ報道
コメント
選択しているユーザー
アメリカ、中国、ロシアという経済・軍事大国が世界中で牽制し合って新たなパワーバランスを構築しようとしている。ウクライナ、シリア、北朝鮮といった個別事態も、結局は大国に翻弄され覇権争いの媒介として使われているに過ぎない。
今回は中国が仲介役になる形で北朝鮮の核開発停止で妥結するのではないかと思うが、一触即発の状況の中で何かの間違いで戦争になってしまう可能性もある。また、今回の事態が解決したとしても、新たな世界秩序が作られるまでは物騒な時期が続くのだろう。
本来であれば軍事力によるパワーバランスではなく、政治・経済連合による世界秩序が一つの道筋であったと思うのだが、その代表例であったEUが崩壊しそうな今となっては説得力が無い。新しい世界秩序モデルが見い出せていないことが、世界中で「小競り合い」を起こしている最大の要因に思える。
注目のコメント
1994年の核危機の時は、核関連施設へのサージカル・ストライク（精密誘導兵器による重要目標へのピンポイント攻撃）が準備されていた。
NBCの報道のニュアンスだと、核実験場を破壊する可能性もあるし、アフガニスタンで使用したというGBU-43爆弾（大規模爆風爆弾兵器）で核実験場周辺の広域を破壊するのかもしれない。
金正恩は、予定していた18日以降も各国のメディアを国内に置くための口実を設け、「人間の盾」として利用する可能性もある。
追記：
米国は、北朝鮮の核実験場から人影が消えた時点で核関連施設へのサージカル・ストライクを行う可能性がある。
そういう態勢にあることをNBCに報道させ、ホワイトハウスは「計画はない」と否定するなど、巧妙なやり口で心理戦を進めている。
米国がサージカル・ストライクを行った場合、北朝鮮が韓国の島、あるいはソウル近郊を砲撃することはあり得ることだ。
その場合、砲撃は限定的な規模になると思われる。「北朝鮮が核実験を敢行するとの確証を得た段階で攻撃」という言葉の意味があいまい。現時点でも「確証を得た」といえる。あるいは、もっと具体的な兆候を根拠とするのか。あるいは、そのように言っておいて、核実験を阻止する狙いがあるのか。北朝鮮の実戦部隊の大規模移動はまだみられない。北朝鮮が戦争勃発が近いとみているフシがない。明日のパレードに向けて軍用トラックの行き来が頻繁になっているのだが。
米軍が攻撃準備をしているのは、ある意味当然のことです。
トランプ大統領の発言も考慮すれば、空母打撃群を始めとする現在の米軍は、純粋に北朝鮮を攻撃するためというより、中国に圧力をかけて北朝鮮の挑発行為を止めさせることに主たる目的があるように思います。
しかし、本気で攻撃する意図を、中国と北朝鮮に信じさせない限り、圧力にはなりません。
また、日本では誤解されがちのように思いますが、軍事的に圧力をかけてけん制することと、実際に戦闘を行うことは、別のものではありません。単に段階の問題であって、連続した行動であるとも言えます。
けん制目的で行動している部隊は軍事攻撃をしないということではなく、一方で、いつもいきなり軍事攻撃するという訳でもありません。
空爆などのオペレーションはもちろん極めてインパクトの大きな事象ですが、それでもこうした軍事攻撃に対して、特別な事象として区分しようとすると、流れとしての事象を見誤る可能性もあります。
アナーキー（無政府状態）な国際社会において、実力を用いて意思を通そうとするプレイヤーを止めるのは、突き詰めれば実力しかありません。
日本人は、現在の国際社会は戦争を認めていないと考えていますし、国連憲章はそう定めています。誰かが侵略行為を行えば、国連がその侵略者を叩くのです。
しかし、例外があります。自衛権です。この集団安全保障の枠組みは常に機能する訳ではありませんし、機能しても対応するのに時間がかかるかもしれません。その間は、各国は自国を自分で守るために武力を行使しても良いのです。現在も各国は、自衛のために軍事力を用いているのです。
日本が軍事力を行使するかどうかは別の問題です。現実の国際社会をしっかりと見据えることができなければ、日本が理想とする国際社会実現の手がかりさえ掴めなくなってしまいます。
