アディダスCEO「デジタルメディア活用」を宣言 —— TVCMはいまや見向きもされない
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注目のコメント
あまり知られていませんが、アディダスは自前の組織でインフルエンサーの育成を行っています。
世界中の15の都市で16歳から19歳のフットボールコンテンツを作成するクリエイティブの卵を育成して、彼らがアンバサダーとして情報発信を行っていきます。
やはり代理店と組んでやると自社のブランドをうまく表現できない事もありインハウス型のインフルエンサー育成型マーケティング(実際はこちらが正確なインフルエンサーマーケティングで、そもそも今言われているインフルエンサーマーケティングはプロモーションもしくはアフィリエイト)に行き着いたのではないでしょうか。2017年には500人までインフルエンサーを増やしていく予定だという事です。
これはモバイル化とソーシャルでのコンテンツのシェアがもっとも強力なプロモーションになり、かつブランドを伝える最適な方法だという全体のマーケティング戦略から行き着いた話だと思います。日本の企業はこういった取り組みを行っているかわかりませんが、スポーツやファッション関連のブランドは非常に参考になるかと思います。
Adidas on redefining influencer marketing through dark social
https://www.marketingweek.com/2016/10/06/adidas-on-redefining-influencer-marketing-through-dark-social/10年ほど前、既に大手広告主はTV等のペイドメディアから、自社サイトや店舗などのオウンドメディアに移行するとの論調が高まり、その後さらにSNSらシェアドメディアへのシフトも取り沙汰されました。TV広告を使うのも、消費者向けよりも店舗オーナー向けに、陳列棚を確保する目的と語るB2C企業もいました。
しかしその後、さほどのシフトは起きていないように見えます。多少シェアを下げても、まだTVは強い。スマホゲーム業界がTV広告をたくさん打つのも、数字の裏付けがあるから。逆に今ぼくは改めてTVの強さの秘密を分析したいです。なるほどなぁ。
このアディダスのテレビCMを見限った、という発言をどう受け止めるべきかは難しいですね。
記事中の発言を読む限りは、アディダスのターゲットとしている若い層がテレビを見なくなってるからテレビCMを見限ってデジタルにシフトすると単純な話にも読めますが。
広告予算の半分がスポンサード費用という辺りを考えると、スポンサーしたスター選手が試合を含めてテレビ露出するから、ペイドメディアとしてのテレビCMよりも、スター選手へのスポンサードに投資することで、複合的な露出をする方が向いてる時代になったということもできそう。
日本はそもそもテレビの影響力はまだまだ高いし、あまりこの記事の表面的なところだけ受け止めるのは危険な気もしますが、どうなんでしょうね。