この連載について
今、日本と世界は大きな転換期にある。そんな時代において、世界レベルで飛躍する、新時代の日本人が生まれ始めている。本連載では、ビジネス、政治、アート、クリエイティブ、研究など、あらゆる分野で、新時代のロールモデルとなり得る「グローバルで響いてる人の頭の中」をフィーチャー。経営ストラテジストの坂之上洋子氏との対談を通じて、各人物の魅力に迫る。
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マッキンゼーは、70年代に自分達のノウハウを全て出した本を出版しましたが(※1)、世に出した理由が浜口さんの考えに近いのです。『これを読んだ顧客は、コンサルティングを分かった気になるけど、実際にやろうと思ってもできない。結果的に、マッキンゼーへの依頼は増える』
※1 『マッキンゼー現代の経営戦略』(1978)。長らく知る人ぞ知る本で数万円で流通していましたが、2014年に新装版ができ、今はkindleでも読めます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4822239896/ref=tsm_1_fb_lk
「もし僕が、自分のライバルを全部消そうと思ったら、本を書けばいいんです。」とのことで、驚きです…
私は社内のコンサルティング部門のマネジメントにおいて、To doリストや手順書などの仕組みづくりで担保するようなアプローチを重視してきました。
しかし、そのやり方だけでは限界が見え始めているなと感じていたところだったので、今後はカルチャーやスキル、いわゆる能力や文化づくりを今まで以上に取り組んでいきたいと思っていました。
学校で足し算を教えるようなアプローチと刀鍛冶の師匠と弟子のようなアプローチはそれぞれにメリット・デメリットがあり、その良さをandで取りに行くために「部分的に正しいことを言う」というのは非常に腹落ち感がありました。
ナレッジの4分類、まさにと思いながら、同時に今の日本の大学は、果たして「教え方B」を残せているのかと考えさせられました。就職率や資格、大学のランキングばかり気にして、効率的である「教え方A」ばかりに傾倒していないか。
4年間の価値を、大学自身が何となくカルチャーを伝える時間として認識しながらも、言語化できていないので、どんどんそのウェイトは小さくなっているように思います。
今回の連載では、本当に多くの刺激を受け、毎朝読むのが楽しみでした。また、いつか濱口さんのメソッドの一部をNPで紹介いただいて、考えるチャレンジができたら嬉しいです。
文章化できることだけでは二流のイノベーターしか生まれないという考えからなんですね!
>もし僕が、自分のライバルを全部消そうと思ったら、本を書けばいいんです
本屋に行けば、クリエイターやコンサルタントの思考術が山のように積まれていますが、読んで簡単に身につく程甘くない。
方法ではなく、
・なぜその人がこの方法に行き着いたのか?
・他のシチュエーションではどんな考え方をするのか?
といった、文章の背後にある文脈を読み解く努力をし、後は自分で実践する姿勢が大切。
自分も濱口さんの劣化版にならないよう気をつけないと・・・
アメリカの日系の製造業の方と話す機会があって、今の60前後の世代には匠がたくさんいて、その人たちは今の製造業の強さを作った人たちでもあるということ。ただし彼らが出来なかったことは伝承するということ。濱口さんが書かれている刀鍛冶の話と似たような状況があるようです。その証拠に日本からアメリカに来る部品の品質が少しずつ悪くなってきてるそうで、2人とも違う会社の方ですが、全く同じことを言っていて、ちょうど育成の難しさを感じてるところでした。
育成方法として、考える余地を残して、どこまでを可視化し、カリキュラムするのか、バランスはとても難しそうですが、これもやりながら絶妙なバランスを探るしかない匠の仕事なんだろうな、と感じます。
時代が変わる中で、技術の継承をしながら、さらなる飛躍を狙う、これがどれだけ難しく、だからこそこれだけ多くの企業の新陳代謝を見ているんだな、と実感するとともに、目に見えない中でどんどん進行していく病の怖さにゾッとしました。当たり前で、言葉にするともの凄く陳腐ですが、経営は本当に奥が深いですね。
”僕のノウハウは全部体系化されているから、実はいくらでも書けるんです。しかし、本では伝えられるのは、文書化できることだけ。カルチャーは伝えられない。
もし僕が、自分のライバルを全部消そうと思ったら、本を書けばいいんです。”
手取り足取り教えても、結局ためにならない理由はここにありました。
素晴らしい連載、ありがとうございました!
特に霞ヶ関用語は難解で、でてくる資料もなんじゃこりゃ・・・という感じですが、本質をえり抜き、一枚の紙にするのは実はたいへんな作業。何枚ものの紙を費やすのは、その作業を怠っているとしか思えません。
会議の資料を一枚にするという運動などは、思考を鍛えると思います。