令状なしのＧＰＳ捜査は違法 最高裁が初判断
コメント
選択しているユーザー
この判決は妥当だと思う。
「プライバシー」って、日本では名前と住所の表記は出回っては困るくらいに、矮小化されている気がするけど、それは大きな誤解ではないか。アメリカのプライバシーは「夫婦の寝室の秘密」から始まって、同性婚の自由にまで発展した。
職場とか学校とか「パブリック領域」では、他の人への配慮とか義務とかがあるけど、家族とか趣味とか「プライベート領域」に対しては、政府の干渉は最小限にしないといけない。GPSをつけちゃうと、どんな私的な行動でも追跡されちゃうし、令状なしでそこまで政府に管理されるなんてありえないよね。
注目のコメント
ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰっていうけど、それによって失っているものは具体的に何？
ただ何となく心地が良くないってだけで、明確な不利益ってそんなにない気がするんだよね。
むしろ使っていただきありがとうございます！だと個人的には思う。
本当に罪を犯していれば犯人特定になるし、そうでない人で｢無罪なのにGPSで場所特定されてプライバシーがどうのこうの｣って言う人もいるだろうけど、そのおかげで無罪が証明されてるんだからありがたいと思うけどね。
ただ、社会全体で見たらそうでない人の方が多いからこういう結果になってるんだろうな～連続窃盗や覚醒剤密売事件では犯罪グループは盗難車を用いるなどするので、被疑者等の行動確認のための手法として、伝統的な尾行捜査では限界があるのは確か。早期の立法措置が望まれる。
（判決内容については以下のとおり）
GPS捜査とは、捜査対象者の車輌などにGPS（全地球測位システム）端末を取り付けて位置情報を把握する捜査。強制捜査には裁判所の令状が必要であり、強制か任意かは人権の制約を伴うか否かで決まるが（憲法35条〕、最高裁は、「GPS端末を使う捜査は本人の意思に反して私的な領域に侵入されないという、憲法が保障する重要な権利を侵害するもので強制捜査にあたる」とし、令状がなければ違法と判断。
その上で、「今の法律に基づいて捜索令状や検証令状を取っても事件と関係のない行動まで把握されるのは防げない。問題の解消はまずは立法府に委ねられている」などとして、GPS捜査を広く行う捜査手法とするためには「GPS捜査の特質に着目して立法措置を講じることが望ましい」とした。
この判決を受けて警察庁はGPS端末を使った捜査を今後控えるよう、全国の警察本部に指示する通達を出した。
