【林千晶】優秀な人は「会社を自分自身で面白くできる」

2017/3/10
特集「東大・早慶の就活2018年卒」第2部のテーマは、有名企業社長や官公庁幹部ら各界で活躍する先達が語る 「もし22歳に戻れるなら、あの会社に入りたい」だ。今回登場するのは、ロフトワーク代表取締役の林千晶氏。林氏の「会社選び」のポイントとは?

就職は恋愛に例えられる

「いま私が22歳に戻ったら行きたい企業」という質問に答えるのは非常に難しいですね。
これまで様々な企業の方とプロジェクトを行ってきましたが、どの業種・業界もそれぞれ面白くて、「この会社に入りたい」と本気で思うことが何度もあったからです。
また業態を見ても、大企業、ベンチャー、外資系など、それぞれに良さがあるので、結局どこに行っても満足する気がします。
私が最近感じていることは、優秀な人は自分が所属した会社を褒め、そうでない人は否定するということです。
優秀な人は「会社のいいところを見つけられる人」であり「会社を自分で面白くできる人」なんです。
それができる人が、いいキャリアパスを作っていけるので「どの会社に入るか」は本質ではないと思っています。
また、「どんな会社に行けばいいですか?」という質問は「どんな人を旦那に選べばいいですか?」という質問に近いと思います。
よく就職は恋愛に例えられますよね。
それに対する回答は、「優しくて、年収が高くて、学歴もあったほうがいい」となりがちですが、たとえ年収と学歴をそろえたからといって、必ずしも幸せな恋愛にならないことは、みなさんも感覚的にわかるのではないでしょうか。
私がもしこれから結婚相手を選ぶなら「自分を幸せにしてくれる人」ではなく「自分ならこの人を幸せにできる人」を選びたい。
それと同じように、就職においても「会社から何かをもらおう」ではなく、「自分ならこの会社を面白くできそう」というイメージがリアルに湧くところを選ぶと思います。
自分がワクワク働ける場所って、実は山ほどあるんです。その可能性を狭めているのは自分自身の先入観なんじゃないでしょうか。