【解説③】稼ぎ頭の東芝半導体、その「誤解」と「正解」のすべて

2017/2/16
経営危機に揺れる東芝において、最大の収益源であり、事業売却をすれば1兆円は下らないと評価されている半導体事業。その中核である「NAND型フラッシュメモリ」について、今日の巨大市場をいち早く予見していたアナリストの若林秀樹氏が、NewsPicksの読者に向けて分かりやすい言葉で徹底解説をする。
若林秀樹(わかばやし・ひでき)
東大工学部修士、野村総研、みずほ、JPモルガンなどで電機アナリストとして、業界トップクラスの評価を得る。現在は30年に渡る実証分析に基づき、シンクタンクの株式会社サークルクロスコーポレーションを創業して活動。2017年4月より東京理科大MOT大学院教授就任予定(写真:後藤直義)
東芝の稼ぎ頭になっているNAND型フラッシュメモリという製品を、ご存知でしょうか。
それはUSBメモリからデジタルカメラ、携帯電話、iPhoneなどスマートフォン、最近ではクラウド用の巨大データセンターまで、あらゆるデジタル機器の「データ記録」を担っている半導体チップです。
それを1980年代に発明したのが、東芝の技術者であった舛岡富士雄さんでした。東芝の技術者たちが、それを主力事業として育てて来たのです。まさに日本で生まれた、日本由来のデバイスなのです。
フラッシュメモリとは、さまざまなデータを高速で書き込んだり、消したりして、繰り返し記録することができる半導体チップです。電源をオフにしても、記録したデータが消えないところも特徴です。