ABCマート、「13期連続増収増益」の秘訣は?
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ABCマートの販売商品は、
①自社ブランド(Hawkins、VANS、Nuovo、Danner等)
②ナショナルブランド(NB)
③NBメーカーに別注しているABCマート限定商品
の3つに分かれています。
③の別注品は消費者にはNBと見分けにくいです。セレクトショップとかスポーツ量販店にも別注品のスニーカーはありますが、ABCマートの取り扱いは規模が頭抜けています。
売上構成はざっくり、①が4割、②が3割、③が3割。
自社ブランドと限定商品を合わせた「ABCマートにしか売ってない商品」の売上構成比は約7割に達してますので、実質的にはユニクロやニトリのような「製造小売業」に限りなく近いビジネスモデルと言えます。
というわけで、佐藤さんの「PBをNBのように売るのが上手い会社」という表現は正鵠を得ていると思います。ABCマートさんは、スニーカーリテラシーの低い私からすると、PBをNBっぽく売るのがきわめて上手という印象です。
ヴァンズがABCのPBだということはちゃんと調べるまで全く知らず、ニューバランスみたいなものだと思っていました笑。実際に店頭に行っても、ナイキの横に似たデザインのヴァンズがいい感じの価格で置いてあって、なんて上手なのだろうと思ったことがあります。
PB比率の目標は無いと言いつつ、PBの粗利の良さを考えると実際の粗利指標としてはかなり意識されているのではないかなと想像します。
【追記】
Misumi Tomoyukiさんのコメントを拝見しググりましたが、日本における商標権を買って展開しているということなので、コメントされている通り日本展開における製品企画をしているということなのですね。ABCマートがブランド立ち上げからやったみたいな書き方をしてしまい、大変失礼しました。元々あったブランドを使って自社企画商品を売れるという意味でのPBですね。BtoCのチェーン店ビジネスは、
①額より率に注目
②出店資金のSource分析
が重要です。
①については、そりゃあ出店すれば増収増益になっていくと思います。おそらくABCマート店舗を見ても、出店時のAsset計上/Cost落ちのバランスは多くても8:2なので、赤字になることはないでしょう。(販促費用でどうなるかはわからないが)
なので、率で見ます。4年前と比較して粗利率は▲4pt/EBITDAマージン▲2.5ptです。
②について、3年前にDebt300億円を調達しましたが、投資水準はここ3年低水準。なかなか出店エリアが決まらなかったのか、前期に130億円くらい返済してますね。この調達はなんだったのか。。ちなみに、好循環サイクルに入るためには、デッドでなく営業CFで賄うことが肝要です。
まあ、結論から言えば、同業界でぶっちぎりですかね。良い企業だと思いますが、利益管理はもっとやりようがありそうです