【山田昌弘】脱パラサイトと非正規の賃金アップを実現せよ

2017/2/4
初めて「少子」という言葉が使われたのは、1992年の『平成4年版国民生活白書』(経済企画庁編)。少子化という問題が公に認識されてから、はや四半世紀が経過した。その間、日本の社会構造はどう変化したのか。少子化に歯止めがかからない原因は何なのか。「パラサイト・シングル」「格差社会」「婚活」など、時代を切り取るキーワードを生み出し、長年にわたり日本の少子化に警鐘を鳴らし続けてきた山田昌弘中央大学教授に、解決の糸口を問うた。

少子化対策は前進していない

──山田先生はこれまで25年以上にわたり、さまざまな角度から日本の少子化に対して警鐘を鳴らしてきました。これまでのところ、どのくらいの改善があったとお感じでしょうか。