総合商社が「ヘルスケア」に積極投資のワケ 日本の医療ビジネスは世界で勝てるか
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「世界で勝てるのか」という点はほとんど触れられていないタイトル詐欺ですが、商社が国内の数少ない成長市場に投資をするのは自然な流れですね
商社でこの分野を草分け時代からやってる方で「病院の人に『商社さんは儲からなくなればパッと撤退するでしょ?医療はそれでは困る』と言われたことは今でも覚えていて自分は骨を埋める気で日本の医療のためにやっている」と真顔で言えるような熱い人もいる、というのも一面。
三井物産が病院チェーンを買収したニュースを他社が見て「うちもああいうの出来ないのか、と上に言われて困ってます」というのも、また違う一面です)ヘルスケア事業の需要が拡大するのはわかりますが、そこに総合商社が介在する大義はなんなのでしょうか?ただ金を落とすだけのようにしか見えないのは私だけ?
医療や介護の分野は人の生命と直に向き合う領域。そこに卸が介在してどういう付加価値をつけることができるのか。ただ金を落とすだけなら金融機関がやれば良い。卸にしかできないことで価値を高めてもらいたい。ただ医療機関に金を突っ込むだけじゃ商社がやる意味がないよね、というのは間違いない。
ではどうやれば価値になるのか?と考えるなら、まず「ヘルスケア」というフワッとした単語を切り分けるべきで、
①医療:既に何かしらの疾患を抱え、医療機関などでそれを治療するケース。直接的で対処療法的。
②健康:疾患を抱えていなくとも、現在ないし将来の「健康(これをどう定義するかもまた議論の余地がありますね)」のために投資するケース。間接的で原因療法的。
の2つに分けて考えるべき。
①の方は医療機関等で完結するので単純です。
病院への投資、医療機器の売買やリース等。
これは間違いなく必要ですし、高齢化の進展を考慮すれば市場が大きくなるのは間違いありませんが、医療という領域の性質上、ビジネスライクな広がり・面白みはなさそう(極端な話、何かしらの疾患がなければニーズも生まれないので)。
むしろ商社として面白そうなのは②だと思います。
食事や運動など日常的なライフスタイルに食い込み、潜在的な需要まで掘り起こせる。総合商社的バリューチェインが見えてきます。分かり易い例なら、伊藤忠のファミマ、ユーグレナ、ライザップなど(ウェアラブル端末のニュースもありましたね)。