スタートアップの「最適な組織とサイズ」
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時として、組織の巨大化（肥大化）を会社の成長と履き違えられているように感じることがあります。事業特性によって組織の規模感が規定されるというのはその通りなんでしょうね。
コンサルティングの組織化の行き着く先は、高級人材派遣でしょうし。
一方で、Yコンビネーターのポール・グレアムが言う「スタートアップとは、急激な成長を意図する企業である」という定義に従うのであれば、ある程度組織化して、拡大し得る事業を営む会社でないのであれば、それは定義上「スタートアップ」とは呼ばないんじゃないかという気もします。
細かな言葉尻の話かもしれませんが、スタートアップ的性質を帯びている企業であるか、そうでないのかによって、経営の舵の取り方が根本的に異なるように思うのです。たまに「それは『自営業』と呼ぶんじゃないだろうか」と感じる自称・スタートアップの方にお会いすることがあるもので。自営業がスタートアップの真似事をするとなかなか大変だなと（逆もまた然り）。
言うまでもなく、スタートアップと自営業（乃至は中小企業）は序列関係にありません。個人的には自営業の方が居心地が良くて好きです。人材を妥協してでも拡大するか、規模拡大を遅らせてでも人材を精選するか。これは本当に難しい問題です。
精選して拡大するのがベストですが、世の中にそれほどすごい人材は多くないですし、そうした人材をスカウトするのは至難の業です。
急がば回れ。実は「育てる」のがいちばん早いのかもしれません。「会社のサイズは事業特性による」。まさに、そうだとと思う。付け加えるとすれば、「会社のミッションによる」だろうか。地方で産業基盤を作り雇用の受け皿を作ることをミッションにしている会社であれば、規模型の固定費ビジネスを作るべきだ。だけどスタートアップ経営者は特性やミッションを度外視して、規模だけををKPIに置いてスケールを追求しがちだ。それは投資家からの要請であったり、経営者の野心であったりするのだけれども、事業特性に合わない規模化はあっという間に破綻するのが常だから気をつけたい。
