4分の1の物流を支配。物流大省「広州」のプライド

2017/1/19

珠江デルタの「長男」

中国の消費者にとって、年間最大のイベントは11月11日だ。旧正月でもなければ、クリスマスでもない。
11月11日は独身の日。独り身を励ますために、ネットで買い物をしようと呼びかけたネット通販サイトを運営するアリババグループの仕掛けなのだが、それが大当たりした。
いまや中国では、その期間中、1200億人民元(およそ2兆円)という天文学的な数字の買い物狂想曲が繰り広げられる。
当然、物流は猛烈に忙しくなる。なにしろ1日で2.5億件の荷物が広大な中国のあちこちに動いていくのだ。全中国の物流が最も稼働する1日のなかで、広東省は全体の4分の1にあたる7400万件を取り扱った「物流大省」に輝いた。そしてその半分は広州が占めていた。
最大の理由は、広東省はありとあらゆる物資の集積地であり、その物流の中心が珠江デルタの「長男」的な役割を果たす広州にあるからだ。

北京の悪口、深圳の悪口