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今回はやや軽めに、日本におけるいわゆる「リフレ派」について。この歴史的経緯に基づく説明は納得がゆく。ここに出てくる昭和恐慌の研究に安達さんとともに参加し、岩田規久男先生と共著論文があり、浜田宏一先生との共著本もある私も「リフレ派」と呼ばれることが多い。しかし、そのたびに違和感を覚える。派というと派閥のように、有力者がどこかの料亭で会って、ポストやカネや仕事を差配しているかのような印象があるが、そんなことは全くない。また、デフレの時にデフレを止めるのは、高いインフレの時に高いインフレを止めるのと全く同じであり、普通の経済学の考えから出てくるものだ。ことさら「リフレ派」という必要はない。しかも安達さんのいうように、金融政策に大胆なレジーム転換を求める、という以外に「リフレ派」に共通点はない。例えば成長政策、再分配政策について、意見はかなり違う。

補足すると本文に出てくるローマーはオバマ政権最初の大統領経済諮問委員会委員長となり、積極的な財政出動を提唱した。ローマー論文の胆は、大恐慌からの離脱は金融政策のレジーム転換によって成し遂げられたというもの。これは財政政策が無効だったからではなく使われなかったからだ。
リフレクソロジーより台湾式足ツボ派
いわゆるリフレ派の主張の共通項である「大胆な金融緩和政策へのレジーム転換」については黒田日銀によって実現に漕ぎ着けることまでできたものの、一方で主張に相違がある故に財政政策について十分な議論がなされずに所与として捉えて軽視してしまった、ないしは少なくともそう見られてしまったことが現在の状況を生んでいると思います。

ただ、これまででいかに大胆な金融緩和を実行しても、これと同時に増税や歳出削減といった緊縮財政を敷いてしまえば、金融緩和の効果は大きく減殺されてしまうことが実証されたといえるでしょう。

これを教訓として金融緩和を継続しつつ財政政策を方向転換させて財政出動に舵を切ることこそ現在の日本に求められるマクロ経済政策と結論づけることができるかと思います。
「リフレ政策に批判的であった論者たちはこれを「リフレ派の変節」ととらえ、リフレ政策に対する批判を強めている」

リフレ派の対する批判は期待インフレを操作できると考えたことでしょう。

「世の中に「リフレ派」なる派閥が存在し、日々会合を開き、意見を集約させているとも思えない」

それはそうでしょう。日々会合を開くニューケインジアンもいないでしょう。

「「リフレ派」なる集団が存在するとしても、彼らはただ「デフレ解消のためには大胆な金融緩和が必要である」という考えを共有するだけであり、その他の政策については必ずしも意見の集約はない」

存在するんやないの?

「日本におけるリフレ政策の議論は、マネーサプライコンロールを巡る「翁・岩田論争」がその発端」「デフレ脱却に必要なものは「金融政策のレジーム転換」」

しかし重要な論争はこれで、小宮隆太郎教授がリフレ論のレジーム転換などを批判していますが、それに対するまともな再反論は出てきません。

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「大恐慌期における財政政策の効果については、様々な論文が存在する」

ところが『昭和恐慌の研究』は財政政策の効果にかなり批判的です(なかでも現日銀政策委員の原田氏の論文)。