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頑張るインセンティブをいかにつくるか。
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荘司雅彦さんの「業績連動部分を米国のように9割とまではいかないものの7割くらいに設定して取締役に緊張感を持たせ、報酬委員会が外部環境も斟酌しつつ業績連動部分の報酬を決定するのが望ましい」とのご意見。賛成です。ここで重要なのは、年度目標設定と報酬委員会の社外取締役の人選です。上場企業の場合、目標は達成しやすい低いものになりがちですし、報酬委員会のメンバーも言うことをきく人にしがちです。バイアウト投資をしている先では、この辺りを大株主であるファンドが経営陣と話し合って決めます。株主の立場と経営者の立場の両方が入って、結構健全なものになります。要は、株主の意見が入らないと経営者が低い目標設定しがちであることに気をつける必要があります。
日本の場合には、公開会社でも、委員会設置会社、監査等委員会設置会社、監査役設置会社と取締役の役割や報酬決定が大きく異なる制度を認めてしまっている。制度を一本化(委員会設置会社)しなければ、有るべき役員報酬決定はできないと思う。
会社法上、取締役はサラリーマンの上がりのポストではなく「株主の委任を受けた経営のプロ」なのです。

どうやれば取締役を経営のプロたらしめ、プロとしての実力を発揮させることができるか、ご一読いただければ幸いです。
全体論として、日本は固定給が多く、攻めより「何もせずに大過なく過ごす」インセンティブが強くなるので、業績連動部分を増やせという主張は賛成です。
一方で、業績連動給というのが魔法の杖でないのは強く注意が必要です。(コメント欄みると、無邪気にそちらに偏ってるものも多いので)特に任期の短い大企業の社長(これはこれ自体が問題と思いますが)は、その時の業績はある程度過去の積み重ねで決まっており、将来の仕込みをどのくらいやるかがメインテーマだったりします。逆に業績をコントロールできる場合に短期利益に走って色々なもの(例えば従業員満足度、風土、ビジネスパートナーからの評判など)を毀損して長期的な競争力を削いでしまっても高い評価を受けてしまいます。更に「将来のためには今は業績がへこんでも構造転換をする」という意思決定もしにくくなります。
最もよいのは報酬委員会なり社外取締役がきちんと機能していて、このあたりを総合的に評価できることですが、そこまでの人員をそろえられるのかが難しいし、揃えたとしても情報の非対称性もありなかなか難しいところ
結局、唯一一つの解は無い中で、何がベターか、をフラットに議論しながら探れるような「空気」を作れるかが一番重要だと思います
グロービスのトップ(つまり自分)の年棒を決めるのも難しいのだ。原則社外取締役が決めるのだが、僕が本気で交渉をすると社外取締役も困るだろうから、記憶がある限り(つまり10年以上)年棒を上げていない。そもそも年棒がいくらが妥当かが難しいのだ。だから、年棒は固定にして、アップサイドは利益連動型にして、株主を含めて全員が同じ方向にベクトルが向くようにしている。
役員報酬どうあるべきかとうのはスタートアップでもよく浮上する問題だ。

全社の業績責任をもつ経営者たる役員は、大きく業績に比例すべきという考え方は記事に賛成。

スタートアップだとそれだけだと、なかなか”具体的にいくら”という指針にはなりにくいので、3つの視点、特に外部のマーケットの相場と社内相場との比較も有効だろう。
1) 業績評価:全社の業績の評価とそれに対する貢献度
2) マーケットの相場:類似規模、業種の企業の相場観(極論ヘッドハントしようとするといくらか)
3) 社内の相場: 社内での上下、横との貢献度の比較

また、報酬委員会(もしくは委員会設置会社でなくても、報酬委員会的にニュートラルな立場で)業績と貢献を評価するというのもよいだろう。これは単純に報酬を決めるということだけでなく、経営者のパフォーマンスの評価、次に向けた改善点のフィードバック、目標設定という意味でも大きい。ニュートラルな立場でないと、なかなか経営者にフィードバックはできない。

欧米的な資本主義的には、(性悪説っぽいのだが)ヒトは経済的なインセンティブで行動が変わるとの前提のもと、企業、株主などステークホルダーとのインセンティブのアライン(合致させる)なので、役員に限らずだが、特に役員報酬の設定は非常に重要となる。
一般の日本型の役員報酬と、米国型業績連動報酬を比較するにあたっては、構成比率の前に絶対額を比較しないとフェアではありません。

経済産業省の平成27年の発表では、上場企業の役位別の報酬総額(固定報酬、金銭による業績連動報酬、退職慰労金 1 年分及び株式報酬の合計)の中央値は、社長 4,500 万円、専務 3,270 万円、常務 2,700 万円、取締役 1,634 万円です。

一方同じ基準で見ると、CEOで米国が約 18 億円、CEO以外の執行役員(日本の取締役に相当)の報酬総額中位値は約 7 億円となっています。

つまり、アメリカでは業績連動報酬が9割といっても、固定報酬部分だけで、CEO以外の執行役員でも7000万円もあり、日本の社長の報酬総額を遥かに上回る額なのです。

逆に現状の日本の報酬額のまま、米国型業績連動報酬を導入すれば、赤字の年には平取締役の報酬は150万円程度とパート並みの給与になってしまいます。
これでは、誰も役員などなり手がないでしょうし、会社は思い切った経営もできなくなり、業績を伸ばすどころかリスクを取らない無難な経営となってしまう事でしょう。

つまり、同じ役員報酬といっても、日本とアメリカは全く別の思想によって設計されているのです。

日本の役員とは、一部のオーナー社長を除けば、最も優秀な従業員に対し与えられるタイトルであり、従業員代表が、経営者に成長、脱皮して、組織を牽引する事が期待されています。
だから、役員報酬は原則として、従業員給与の延長線上にあり、大多数の役員にとってはインセンティブ給というより、多少いい生活ができる生活給の域を出ません。

一方で米国型役員報酬は、雇用者と被雇用者を明確に分け、経営は従業員ではなく、プロの経営者がすべきものという考え方です。
従って、従業員の給与とは比較にならない額の報酬体系が準備されているのです。

経営は最も優れた従業員がすべきものか、プロがするものかは、いずれも一長一短があり、どちらも合理的な考え方だと私は思います。

どちらを取るのかは、その会社の経営の考え方ですので、自由で良いと思いますが、現状の日本企業に、全く思想の違う米国型業績連動報酬をそのまま導入することは、あまり意味のないことだと思います。
NPO役員の報酬をいかに決めるかも、そろそろ日本でも議論が必要なタイミングです。当然インセンティブは業績にはならず、社会貢献度になるわけですが、何をもって評価するかがビジネスよりも数段難しいのです。
役員報酬の実態についてはマーサーによるレポートが詳しいです(リンク先で全文読めます)。

「経営幹部人材の育成と報酬のインセンティブ設計」
http://www.mercer.co.jp/insights/point/2015/2015-executive-development-incentive.html

「経営者報酬のコーポレートガバナンス実践 海外各国との比較でわかる日本企業のインセンティブ報酬の実態」(『企業会計』 (中央経済社) 2016年5月号)
http://www.mercer.co.jp/our-thinking/executive-rewards-kigyo-kaikei-article-1605.html
役員が「自分が多くの報酬を貰えるように行動する」という経済的合理人が大前提になった論考ですね。

執行の仕事は、ある程度は1〜3年間くらいの業績で捕捉・評価できますが、経営の最も重要な仕事、すなわち10年先、20年先に会社がどうなっているのかを構想し目指すための仕込みをすることは、既に実現した業績では捕捉・評価できません。

10年先、20年先のことを考え、責任を持つ役割は経営者しか担えないのですから、既に実現した業績によって評価するのでは現経営者の仕事を評価することにはならないわけです。

従って、業績連動報酬は執行の仕事には合っていても経営の仕事の評価には合っていないと考えられます。

そもそも、経営の仕事を経済的合理人に任せてしまうこと自体が合理的ではないと思っています。