【NYT】2017年の欧州を襲う「ポピュリズムの波」

2017/1/9
英国より大きいイタリア国民投票の余波
欧州にとって2016年は、衝撃的な政治的事件が続発した年だった。
中東やアフリカから過去最高に近い数の移民・難民が流入し、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が行われ、欧州に対するロシアの干渉の脅威が新たになった。
だが来る2017年はさらなる波乱の年になるかも知れない。ドイツとオランダ、フランスでは総選挙や大統領選が予定されており、ここに来てイタリアでも総選挙が行われる可能性が出てきた。
どの国でも経済や雇用の伸び悩みを招き、一般市民の暮らしよりグローバルな金融市場を優先していると、政治エリートたちは非難の的になっている。
一般市民の不満を示す最新の事例が、2016年12月初めに行われたイタリアの国民投票だろう。レンツィ首相が提案した憲法改正案は否決され、首相は辞意を表明した。
英国の国民投票でEU離脱派が勝利したのに続くこの事態は、この数十年のEU加盟国の統合推進に向けた努力に対する厳しい批判だと受け止められた。また将来的なEU存続に不安を残す結果ともなった。