【武内和久】社会保障が、今後の日本経済を左右する

2017/1/5

3種類の「社会保障」分野

「社会保障」とは、医療・介護・年金・福祉(保育含む)分野の総称であり、公的に運営される社会保険部門だけで年間約120兆円の財源が流れる。
その原資の6割は私たちが払う保険料(労働者と事業主がおおむね折半)だ。国債償還などを含めた一般会計予算以上の規模にあたり、日本のGDPの3割近くに当たる。
だから、日本の財政はもちろん、経済活動にも大きなインパクトを及ぼす。
と言っても、負担という側面だけでなく、高齢者や貧困者などへの給付を通して地域経済を支えているのも社会保障だから、単に削減すればいいというほど簡単なものではない。
これからの日本経済やビジネス活動を見据える上で、「社会保障」の動向を押さえておくことは必須だ。