リアル・ルーキーズを甲子園に導いた監督が説く、日本野球の未熟
コメント
注目のコメント
プロアマ問題についての提言、第2回目です。
今回は大阪偕成の山本監督に貴重なご意見をいただきました。山本監督とは前任の倉敷のときからの長い知り合いで当時から指導について熱く語ってもらっていました。持論を持ち、はっきりと話してくださる方だと思い、取材をお願いしました。
日本の野球界は指導という問題に向き合ってこなかった。その顛末がいま、野球人口減少につながったという指摘はごもっともです。
先日、あるプロ野球解説の方が『野球界は実績でものが言えちゃう』と話していました。実績はリスペクトしますが、それが全てにまかり通ってしまっいるから良くないことも起こるのでしょう。一方、実績のない人は、実績を積むことができないうえ、知識を上乗せする場もないというのが現状です。
前回に書いた、学生指導者資格回復研修会に取材に行ったときに、アマチュアの頃に取材した元プロ選手に会いました。彼に動機などを尋ねると、『ピッチャーとしての身体の使い方とかは分かるんです。でも、もっと勉強したいんですよ。それもあって研修に来ました』。
残念なから、その彼が勉強する場は、野球界にはありません。実績もない選手ですからコーチもできないでしょう。教える知識がないまま、たまたま行き着いた場所で少ない経験論を語ることになるのでしょうか。
嘆いてもしょうがないので、僕自身も何かをしていこうかと考えています。指導者育成に目を向けなければいけない危機感でいっぱいです。野球はいまだに技術的指導が確立されておらず、人によって言うことが違う印象です。何が正しい型、指導法なのか情報の非対称性を解消することで、指導者のあたり、ハズレによる影響を解消する必要があると思っています。
野球は技術指導法をガイドラインにするのは物凄く難しいと思います。
統括団体がないから。
新潟県では「新潟メソッド」というある程度の統一されたものができましたが、それは「安全」を軸に考えられたものです。
おそらく、他のところでも「競技力」面でのガイドライン化は難しいと思いますが、「安全」を軸にしたガイドラインから少しずつやっていくしかないかと。