【塩野誠】DeNA問題をM&Aと危機管理から考える
コメント
注目のコメント
WELQ等非公開後、Mery非公開前のTech Crunchの守安さんのインタビュー(※)で、Mery、iemo買収については法務部門から問題提起があったことが明らかになっています。当時法務DDがどういった態勢で行われ、何がどこまで掘り下げられていたのかは気になるところです。
*****
(質問者)
しかし一方では、iemo、MERYの買収にあたってDeNAの法務部門から反発があったとも聞いています。
(守安氏)
金額的に2社で50億円。規模的にはアメリカのゲーム会社(ngmoco)に次ぐものだったので、重要な事業になるだろうと思っていました。反発……というよりは「著作権的に黒か白か分かりづらい」という話がありました。法律的には大丈夫という認識のもとで買収を行ったのですが、曖昧な部分もあった。そこは運営していく中でクリーンにしていこうと考えていました。
*****
また、記事中に表明保証・誓約についての言及があるので補足させて頂くと、事後的に表明保証・誓約違反があった場合に選択できる救済手段は基本的に売り主に対する損害賠償請求だけです。本件のようなアクハイアリング目的の買収の場合、賠償請求の相手方たる売主を自らの社内に取り込む形となりますし、個人が売主である場合賠償原資もたかがしれています。なので、本件のようなリスクに関しては、レップがあるから大丈夫という話には基本的になりません。
※https://newspicks.com/news/1925223
あと、問題の発端となったWELQは買収後に立ち上げられたサイトですね。放置があかんわけよ。
脇が甘い事は否めませんが、さすがにDDにおいてリスクの指摘はあったでしょうし、経営陣も内容は理解できたでしょう。
でも、そこがポイントじゃないと思う。
僕は合併含めて公開企業を3社買収した。
公開企業なら最低限のDDはシステムが行っていると看做されるし、万一何かあったら関係者をまき沿いに沈めてやると睨みを利かせる事で牽制できたからなんですよね。
でも、これでもリスクは排除されない。
結局、買収したら最後血が混ざった抜き差しならない関係になるわけ。
よろしくやっといてね、では済まないわけですよ。
きちんと躾けて、地道に経営しなければ機能しません。
M&A使えばホイホイ成長できるなんて思ったら大間違い。
ベンチャーによくある空気なので、DeNAさんには先頭切って改善して範を示して欲しい。